小学生の防災意識調査からの重要な知見
近年、災害時の連絡手段の重要性が高まっていますが、三井住友海上エイジェンシー・サービス株式会社が実施した調査によると、約60%の小学生が保護者の電話番号を「言えない」と答えており、災害時の準備が不十分な実態が浮き彫りになりました。この調査には、全国で1,000名の小学生の母親が参加し、特に驚くべき結果は、スマートフォンの普及によって防災対策が後退していることです。
調査結果の概要
調査によると、小学生の61%が保護者の携帯番号を言えないと回答しており、これには小1~3年生で64%に達しています。この結果は、スマートフォンへの依存によって、家族の連絡先を暗記する機会が失われていることを示唆しています。
一方で、調査の中で「災害時の連絡手段」として災害用伝言ダイヤル「171」を選んだのはわずか2.5%で、多くの家庭がLINEなどのメッセージアプリに依存していることも分かりました。特に、母親の20%未満が「171」の利用方法を知っていることから、実際に災害時には自分の電話が通じない、または不通になるリスクを考慮していないことが明らかになりました。
防災おまもりカードの導入
このような状況を受け、三井住友海上では2026年3月より「防災おまもりカード」の配布を全国120の拠点で開始します。このカードは、お子さまが常に持ち歩けるサイズで、名前や連絡先、血液型、アレルギー情報などを記載でき、さらに災害時に役立つ連絡方法や「171」の使い方も掲載されています。この取り組みにより、家庭で防災についての話し合いを促進し、子どもの安全を守るための土台を築くことを目的としています。
カードの内容と配布方法
「防災おまもりカード」は、名刺サイズで軽量、子どもがランドセルやカバンに入れて持ち運びやすいデザインです。さらに、カードの保管方法についても注意喚起がなされており、外から見えない場所に保管し、名まえのフル記載は避けることが推奨されています。
配布は全国の契約者や地域住民を対象に行われ、2026年3月下旬から順次スタートします。避難場所や連絡手段について家族で話し合うきっかけとしてもこのカードを活用してほしいと呼びかけています。
スマートフォンへの依存による影響
スマートフォンの普及率が高いにも関わらず、そのデバイスの障害に備えができていない現状は、調査結果から見えてきました。特に小4~6年生ではスマートフォンを持つ割合が39.2%に達しますが、代替手段を考慮している家庭の割合は、むしろ減少しています。安全面を考慮するとスマホ依存は危険であり、事前の準備が重要だと言えるでしょう。
また、調査では約6割が公衆電話を「使えないと思う」と答え、家庭内で子どもにその使い方を教えていないことも問題視されています。最終的に、災害時の行動について家庭で話し合ったことがない家庭も約4割に上っており、親の意識改革が急務です。
結論
この調査を通じて、保護者と子どもが防災について真剣に考える重要性が浮き彫りとなりました。スマートフォンだけに依存せず、具体的な行動指針を持つことが、万が一の緊急時における大きな助けとなります。三井住友海上は、この「防災おまもりカード」を通じて、日本全国の子どもたちとその家族の安全を支援し、防災意識を高める取り組みを続けていくことでしょう。