株式会社マイナビは、2023年6月に「給与アップ応援宣言」プロジェクトを立ち上げ、企業や求職者のための賃上げ支援を推進しています。この取り組みの一環として、9月27日に公開された特設ページで1,132社の企業が「給与アップ努力宣言企業」として賛同したことが発表されました。
プロジェクトの背景
今回のプロジェクトは、多くの企業が賃上げを行う中で、なぜこうした取り組みが行われることになったのか、その背景を探ると、政府の働きかけが大きな要因となっています。2024年度に向け、賃上げを表明する企業は増加傾向にあるものの、実質賃金は前年を下回る状況が続いています。これにより、転職希望者の中で「給与を高くしたい」との声が増加しており、物価の上昇や将来に対する不安がその背景にあると考えられています。
特に、マイナビの調査によれば、ここ最近の転職理由では「給与の向上」がトップに位置しています。賃上げが難しい企業にとっては、人材確保が一層困難になる中、マイナビが提供するプロジェクトは、企業と求職者の双方の価値を高める狙いがあります。
「給与アップ努力宣言企業」とは
このプロジェクトに参加する企業は、従業員の給与アップを実現し、働きやすい環境を提供することに取り組む企業です。企業がこの宣言を行うことで、求職者は安全に働ける職場を選ぶ指針となります。企業にとっても、従業員の定着や採用活動の向上を図るための施策として重要な役割があります。
実際に賛同を表明した企業の中には、人材戦略や経営戦略において積極的に賃上げを実施している企業が多く、これらは賃上げに対する取り組みを特筆しています。たとえば、SBIホールディングスでは、優秀な人材の確保を目的として給与テーブルを引き上げ、埼玉建興は物価高騰の中、社員の生活を守るための給与全体のアップを実施しています。医療業界でも賃上げを行っている企業が増えており、例えばケアリッツ・アンド・パートナーズは連続して賃上げを行うことで求職者からの関心を獲得しています。
今後の展望
今後もマイナビ転職では、マイナビ転職 BEST VALUE AWARDの開催を予定しており、賃上げだけでなく、働き方や生産性向上に関する企業の取り組みも評価する方針です。また、企業向けには給与アップに向けたコミュニティを開設し、講師を招いて賃金や人事管理に関するワークショップを開催する計画も進行中です。
このように、マイナビ転職の「給与アップ応援宣言」プロジェクトは、企業の賃上げを推進し、求職者が安心して働ける職場環境の実現に寄与することを目指しています。マイナビはこの取り組みを通じて、企業と求職者のよりよいマッチングを実現し、働く人々の幸せのためのサポートを継続的に行っていく考えです。