発達障害教育の新たな一歩を踏み出す『サポートドリル』の魅力
発達障害教育において長年の実績を誇るさくらんぼ教室が監修した新しい教材、『CD-ROM付き サポートドリル (さくらんぼ教室の学習基礎トレーニング集)』が、2021年8月に全6巻が完結した。学事出版株式会社から出版されたこのドリルは、発達障害を持つ子どもたちが自分のペースで学ぶために設計されている。小学校レベルの国語や算数の基礎を、楽しく効率的に学ぶことを目的としている。
自分にあった学び方
このサポートドリルの特長は、子どもたちが「ちょうど良い」「楽しくできる」ステップを選び、自分のペースで繰り返し使用できることだ。特に、漢字や計算といった基礎的な内容をしっかりと身につけるための工夫が詰まっている。その一環として用意された「れんしゅうプリント」では、子どもたちが自分自身で文を作成したり、自由に問題を設定することが可能となっている。
勉強が「面倒くさい」と感じる子どももいるが、そこには読み書きや計算に対する苦手意識が影響しているケースが多い。こうした課題を乗り越えるためには、子ども専用の「得意なこと」と「苦手なこと」を見極めて、楽しく学ぶ環境を提供することが重要だ。サポートドリルはそのような学びの「入り口」となることを目指しており、結果的に自信につながる学習体験を促すのである。
書籍内容
書籍の構成は以下の通りである。内容はCD-ROMが付いており、視覚的に学ぶことができる工夫がなされている。これにより、子どもたちは自分の好きな方法でかつ柔軟に学習を進めることができる。また、各巻には親や教育者向けに、子どもにどのようなアプローチをすると最も効果があるかというヒントも盛り込まれている。
- - ISBN: 978-4-7619-2704-2
- - サイズ: B5判
- - ページ数: 88ページ
- - 定価: 各巻 1,980円(税抜き 1,800円)
監修者紹介
本書の監修は、特別支援教育士であり、「さくらんぼ教室」の代表取締役である伊庭葉子氏が担当している。1990年から発達障害を持つ子どもたちのための学習塾を運営し、個々に適した学習指導を行っている。さらには、特別支援教育に関する教材の出版や、公的機関との連携事業も手掛けている。
著者の小寺絢子氏は、さくらんぼ教室の教務リーダーとして、わかりやすく楽しい学習指導を実践し、多くの子どもたちをサポートしてきた。
さくらんぼ教室の理念
さくらんぼ教室は、単なる教育の場としてではなく、発達障害についての理解を広める活動も行っている。地域のボランティア活動から始まったこの教室は、少しずつ拡大し始め、現在では教育プログラムの開発や教材の出版も手掛けている。学校や地域、医療機関との緊密な連携が、子どもたちの成長に寄与し続けている。
より多くの先生や保護者がこの教材に触れ、子どもたちの学びをサポートできることを期待したい。興味のある方は、ぜひさくらんぼ教室のホームページもチェックしてみてほしい。
さくらんぼ教室ホームページ。