大豆と黒豆の力で改善!更年期女性の睡眠の質向上研究
フジッコ株式会社は、跡見学園女子大学の石渡尚子教授と共同で、女性の健康をテーマにした最新の臨床試験を実施しました。本研究では、大豆イソフラボンと黒豆ポリフェノールを併用摂取することによって、更年期周辺女性の睡眠の質が向上するという結果が得られました。この発見は、2025年11月に開催される「第40回日本女性医学学会学術集会」で発表される予定です。
研究の背景
更年期に入ると、女性の体は大きな変化を迎えます。特に、女性ホルモンの分泌量が急激に減少することで、自律神経が乱れ、ほてりやイライラ、不眠といった多様な症状が現れることが多いのです。実際、厚生労働省の調査結果によれば、50代女性の約5割が更年期障害を抱えていると考えられており、これによる経済的な損失は年間3.4兆円に上るとされています。これらの症状は、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼすため、解決策が求められています。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た作用があり、特に骨の健康に寄与することが報告されています。また、黒豆ポリフェノールは抗酸化作用があり、自律神経の機能を整える効果が期待されています。この2つの成分を組み合わせることで、さらに高い健康効果が得られるのではないかと考えられました。
研究内容
この試験では、40歳から64歳までの日本人女性104名を対象に、4つのグループに分けて、12週間にわたって異なる食品を摂取してもらいました。グループは次の通りです:
1. プラセボ食品
2. 大豆イソフラボン含有食品
3. 大豆イソフラボンと黒豆ポリフェノールの低用量含有食品
4. 大豆イソフラボンと黒豆ポリフェノールの高用量含有食品
結果として、大豆イソフラボンと黒豆ポリフェノールを併用したグループでは、主観的に評価した睡眠の質、肩こり、眼の疲れが改善されました。特に、睡眠時間についての主観的評価は、高用量群でプラセボ群と比較して有意な改善が見られました。この結果は、大豆イソフラボンだけを摂取した場合よりも良好なものでした。
研究成果と今後の展望
今回の研究により、大豆イソフラボンと黒豆ポリフェノールの併用摂取が、睡眠の質や肩こり、眼の疲れを改善することが確認され、大豆イソフラボン単体よりも高い効果を発揮することが示されました。これにより、更年期周辺女性の生活の質(QOL)の向上や、仕事のパフォーマンス改善が期待されています。
フジッコでは、「フジフラボン®」と「クロノケア®」という機能性食品の素材を販売しており、今後はこれらの健康効果をさらに詳細に研究し、自社のサプリメントへの活用や他社製品の素材供給を進める計画です。
大豆イソフラボンと黒豆ポリフェノールの機能性
「フジフラボン®」は大豆から抽出した大豆イソフラボンで、近年需要が高まっています。更年期女性の健康管理に役立つ可能性が注目されており、特に婦人科系のケア商品としての利用が期待されています。また、「クロノケア®」は、黒大豆の種皮から抽出したポリフェノールで、高い抗酸化力を持つことが実証されています。これにより、ストレスや疲れの軽減が期待され、日中の疲労感や眠気を和らげる作用があります。
研究機関のご紹介
一般財団法人 松本ヘルス・ラボは、健康意識を持つ個人と事業者を結びつけ、ヘルスケア商品やサービスの開発支援を行っています。企業の課題解決を手助けするために、さまざまなリソースを提供しています。詳細は公式サイトをご覧ください。
最後に
さらなる健康の向上を目指す本研究の成果は、女性の生活に新しい光をもたらすことが期待されます。今後もこの領域における研究と商品開発に目が離せません。