不動産業務の効率化を支える新たなツール
株式会社エフステージから「内見予約ナビ」というクラウド型システムが登場します。このシステムは、買取再販業者向けに特化したもので、2025年8月から外部販売が開始されます。エフステージが不動産テック事業への第一歩として開発したこのツールは、現場のニーズを反映した機能を搭載しており、業務のデジタル化を加速させることが期待されています。
制約の多い不動産業界の現状とは
不動産業界は、しばしば「DX(デジタルトランスフォーメーション)が進まない業界」と指摘されてきました。伝統的な販売手法が多く残り、デジタル技術の導入が遅れている状況です。しかし、エフステージはこの潮流に逆らい、2022年5月に自社開発の内見予約システム「アライズNAVI」を運用開始。このプロジェクトは、創業20年を迎えるにあたり策定した中期経営計画の一環で、持続可能な成長を目指しています。
「アライズNAVI」の運用から3年が過ぎ、業務効率化と負荷軽減の効果が確認できたことで、外部への販売を決定しました。これまでにエフステージは、社内用システムの開発やFC事業へのシステム提供を行ってきた実績があり、今回はその経験を基に新たなサービスを提供します。
システム導入の効果
内見予約ナビを導入することにより、以下のような具体的な効果が得られます。
- - 物件確認の電話件数が1/10に削減され、月268件から29件へと大幅に減少。
- - 内見依頼の受電やFAXが83%削減され、月間総依頼件数1,417件のうち1,172件がシステム経由に。
この結果、社員1.9人分の作業時間の削減が実現しました。作業時間の試算は1物件の対応に15分を想定しており、293時間もの業務時間を短縮できたというのです。これにより、業務のコアに集中できる環境を整えることが可能になりました。
「内見予約ナビ」の特長
「内見予約ナビ」は、物件確認、内見予約、広告承諾を自動化し、仲介業者の情報と販売状況を一元管理するツールです。このシステムにより、受電やFAXにかかる時間を自動化し、さらに営業時間外や休日でも内見予約を受け付けることができるようになります。これにより、大型連休中の販売機会も逃さずに済むようになります。
他社の類似サービスも存在しますが、エフステージが現場目線で開発したことが最大の強みです。これにより、現場での実態に即した操作性や導線を実現し、業務の効率化につなげています。例えば、内見件数の推移を一覧表示する機能や、販促メールの一括配信機能などがあります。これらの機能は、価格変更や販促活動の効率化を支援します。
また、仲介業者の使いやすさも考慮され、情報登録や内見予約が直感的な操作で済むようデザインされています。操作手順やインターフェースは可能な限りシンプルにし、両者にとって使いやすいシステムの提供を目指しました。
今後の展望と体制
エフステージは、社内にDX推進を担う情報システム部を持ち、グループ内には自社開発を専門に行うシステム会社も存在します。この強固な体制を背景に、DX化と不動産テック事業の発展を積極的に進めていく方針です。今後、「内見予約ナビ」がどのように不動産業界でのデジタル化を加速させ、業務効率を向上させるのか、その動向に注目が集まります。
システム概要
- - 月額:14,080円(税込)~ (選べるプランが6つ)
- - 初期登録料:11万円(税込)
- - トライアル期間:2か月間(無料)
エフステージの「内見予約ナビ」を今後のビジネスにぜひ活用してみてください。