高知高専が開催した「キッズ・サマーラボ」
高知工業高等専門学校(高知高専)は、令和7年8月7日、公益財団法人高知県文化財団が主催する「げいぶんワークショップみんなのアトリエ」への参加として、子ども向けイベント「キッズ・サマーラボ」をイオンモール高知で開催しました。このイベントでは、高知高専に在籍する女子学生グループ「高知高専テクノガールズ(TGK)」が講師として参加し、コンクリートを使った可愛らしい置物づくりや瞬間冷却パック作りといった科学的知識を活かしたワークショップを開催しました。
イベントの内容
「キッズ・サマーラボ」では、親子が協力して楽しむことができる科学ワークショップを企画。実施された内容二つは「白いセメントで綺麗な置物を作ろう」と「ほかひえ」です。「白いセメントで綺麗な置物を作ろう」では、参加者がコンクリートを使って自分だけのオリジナル置物を作成する楽しさを体験しました。一方、「ほかひえ」では、吸熱反応を利用した瞬間冷却パックの作り方を学び、実際に作業を通じて科学の不思議さを体感しました。
計51名の参加者がそれぞれ思い思いのデコレーションを施しながら、親子で楽しいひとときを過ごしました。こうしたワークショップは、科学技術の啓蒙と共に、地域とのつながりを深める一助ともなっています。
TGKの理念と活動
高知高専では、TGKを中心に理系分野への興味を促進するイベントが定期的に行われています。この女子学生グループは平成27年に設立され、地域の女子小中学生を対象に理科学習の楽しさを伝えるため、数多くのイベントを企画・運営してきました。最近では،公益財団法人日産財団の「第6回リカジョ育成賞」でグランプリを受賞するなど、その活動が広く認知されています。
さらに、令和5年度からは科学技術振興機構(JST)の「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」に採択され、女子学生が理系分野を選ぶための支援活動も行っています。これにより、将来の女性技術者や科学者を育てるための取り組みが着実に進められています。
高知県文化財団との連携
今回の「キッズ・サマーラボ」の開催は、高知県文化財団との協力によるものです。高知県文化財団は、地域の文化施設の管理や各種文化事業を通じ、高知県の文化振興と歴史的遺産の継承に取り組んでいます。TGKとの連携により、地域の子どもたちが科学に触れる良い機会を作り出すことができました。
今後の展望
今後も高知高専は地域との連携を強化し、次世代を担う人材の育成と科学技術の普及に努めることを目指しています。特に、女子学生が積極的に理系教育に関わることによって、全体を通じての社会的な意識改善と教育の充実が期待されています。地域社会に貢献し、広く科学技術の発展に寄与する姿勢は、高知高専のこれからの活動の根底を成しています。
高知高専がこうした取り組みを続けることで、地域の子どもたちが科学分野に対する興味を持ち、夢を実現するためのサポートとなることを願っています。