運輸業界の健康を守る！harmoと日野が提携した新たな挑戦

運輸業界は、さまざまな課題に直面しています。その中でも特に注目されているのが、「健康起因による交通事故」です。この問題を解決するため、シミックグループの一員であるharmo株式会社と、日野自動車グループの一員である日野コンピューターシステム株式会社が提携し、新たな取り組みを始めました。

提携の背景

近年、運輸業界ではドライバーの高齢化や、「2024年問題」と呼ばれる時間外労働に関する規制強化が影響し、輸送能力不足が懸念されています。これに加え、健康起因の事故が企業にとって大きなリスクとなっています。多くの企業が健康診断を実施しているものの、その後の再検査や治療が個人の判断に一任されているため、組織としてのリスク管理はあまり行われていません。この状況が、体調の急変を引き起こす要因となるのです。

新たなアプローチ

今回の提携により、harmoの医療データに基づく科学的な分析技術と、日野コンピューターシステムの運行時の安全性向上に向けたIT技術が融合します。また、健康リスクをデータ分析により可視化することにより、事前に事故の予兆を捉えることが可能になると考えられています。この新しい取り組みは、運輸業界における健康管理を従来の事故予防から、経営戦略に組み込むことを目指しています。

具体的な提供価値

この取り組みの一環として、harmoが開発した「well-harmoレポート」が注目されています。このレポートは企業が保有する健康診断データをスコア化し、専門家が経営層に対して具体的な健康課題とその対策を提案するものです。企業は、これにより組織全体の健康状態を把握し、効果的な対策を一元的に実施できるようになります。

例えば、従来は勘や経験、自己申告に頼っていた健康リスク管理が、データに基づいた科学的な根拠に基づくものに変わります。加えて、健康支援により従業員の安心感が増し、離職リスクの減少も期待されます。