新たなローン仲介サービスの始動
株式会社リクルート(以下、リクルート)傘下のリクルートペイメントが、GMOあおぞらネット銀行との協力のもと、新しい『ローン仲介サービス』の実証実験を2月4日より開始しました。このサービスは、中小事業者が必要とする融資をよりスムーズに受けられるようにすることを目的としています。実験に参加できるのはリクルートの決済プラットフォーム『Airペイ』を使用する中小事業者で、専用のWebサイトを通じて融資の申し込みが行えます。
実施概要
この『ローン仲介サービス』では、GMOあおぞらネット銀行が提供するオンライン融資「安心ワイド」の与信モデルを基にし、リクルートの取引データを活用することで、一連の融資審査から契約までを支援します。融資契約は銀行と中小事業者間で直接結ばれるため、透明性があり、迅速に手続きが進みます。今後は三菱UFJ銀行など他の金融機関との連携も検討されています。
取り組みの背景
中小事業者が直面している資金調達の課題は多岐にわたります。例えば、運転資金や店舗拡大のための資本が必要である一方で、金融機関との接点が乏しいため、適切な融資商品を利用できない事例が見受けられます。また、金融機関側も中小事業者へのアプローチが難しく、顧客ニーズを捉えきれない壁が存在します。これが結果として、事業者と金融機関双方にとっての最適解を遠のけているのです。
リクルートは、得られるデータを基に審査モデルの精度向上を目指しています。事業動向を捉えることで、金融機関は今後のコミュニケーションを円滑に進められ、リスクを低減できます。これは中小事業者に対してより良い融資環境を提供するための大きな一歩です。
担当者の声
リクルートペイメントの『ローン仲介サービス』担当者、林田慎太郎さんは「多くの中小事業者が資金調達のハードルを感じています。このサービスを通じて、より多くの事業者が気軽に融資を受けられる環境を整えていきたい」と述べています。銀行との日常的な接点が持てない中小事業者にとって、簡素化された申請プロセスが強く求められています。
金融サービス仲介業について
このプロジェクトは2020年に創設された「金融サービス仲介業」のもとで実施されています。この制度により、リクルートペイメントは銀行、証券、保険に関わる金融サービスを仲介する免許を取得し、より多くの選択肢を中小事業者に提供できるようになりました。金融庁の規制をクリアしつつ、ユーザビリティの向上を追求し、業界の環境を変えていくことが期待されています。
会社概要
株式会社リクルートペイメントは、2014年に設立され、主にクレジットカード事業を手掛けています。現在、東京都千代田区に本社を構え、社会のニーズに応えるべく新たなサービスを次々と展開中です。
このように、リクルートペイメントとGMOあおぞらネット銀行の連携により、中小事業者に対する融資のあり方が大きく変化していくことが期待されています。これからも注目が集まる取り組みといえそうです。