モースマイクロとAirfideが革新技術を発表
2025年8月1日、オーストラリアに本社を置くモースマイクロ(Morse Micro PTY. LTD.)は、Airfide Networksが開発した次世代のマイクロモビリティ占有センサーAFN6843の発表を行いました。このセンサーは、Wi-Fi HaLow接続機能を強化したもので、COMNEXT Japanにおいて展示されることとなります。
Wi-Fi HaLowとは?
Wi-Fi HaLowは、特にIoT(モノのインターネット)デバイス向けに設計された通信技術です。従来のWi-Fiと比較して、長距離の通信を可能にし、低消費電力で運用されることがその特長です。この技術に基づくAFN6843センサーは、商業用や産業用IoTの導入に非常に適しており、今後のスマートビルディング技術における重要な一歩と言えるでしょう。
新センサーの機能と利点
新しいAFN6843センサーは、モースマイクロのMM6108 Wi-Fi HaLow SoCを統合し、従来のWi-Fi 4/5/6/7に対し、約10倍の通信距離を実現しています。これにより、家庭やオフィスなどの大規模な空間を網羅することができるため、占有検出や存在監視をより効率的に行えるようになります。さらに、このセンサーはエッジAIを駆使し、動作や転倒の検出、人数のカウント、リアルタイムのデータ収集を可能にします。
主な機能
- - サブGHz帯のWi-Fi HaLowを使用した長距離通信: 建物全体をカバーする強力な無線接続。
- - エッジAIによる高精度なイベント検出: 存在や行動をリアルタイムで把握。
- - ミリ波レーダーセンシング: 非侵襲的に人数をカウントし、角度情報を取得。
- - クラウドプラットフォームへの接続: データを集約し、実行可能な洞察を提供。
- - 直感的なアプリケーション: AndroidとiOS両方で利用可能なアプリがサポート。
実用例で見る可能性
新しいセンサーは、医療や高齢者介護の現場において、転倒の検出やプライバシーへの配慮を可能にします。また、商業空間や公共施設においても、人流のカウントや滞在時間の分析を行うことで、効率的なサービス提供が期待できます。
企業のビジョン
Airfide社のCEOであるヴェンカット・カルクンテ氏は、本技術について「完全にワイヤレスで、プライバシーを重視した占有検出機能の新たな可能性を開壊した。これにより、空間の監視は従来のカメラやウェアラブルデバイスを用いずに行えるようになる」と語っています。
今後の展望
モースマイクロの共同創業者マイケル・デニル氏は、この共同開発が次世代IoT、すなわち『IoT 2.0』の実現に向けた一歩であると強調しています。Wi-Fi HaLowの能力を日々の生活にインテグレーションすることで、よりスマートで効率的な都市環境を実現することを目指しています。これにより、社会全体の利便性が向上し、持続可能な発展にもつながるでしょう。
この新たな技術は、すでに多くの興味を集めており、COMNEXT Japanではデモが行われる予定です。興味のある方は、ブース番号C12-6に足を運んでみてください。
企業情報
Airfideは、プライバシーを重要視したAI駆動型ソリューションの開発に特化し、様々な分野での実用化を目指しています。また、モースマイクロは、シドニーに本社を置く半導体のリーダー企業として、次世代のWi-Fi HaLowソリューションの普及に努めています。
詳しい情報は、公式サイトで確認することができます。