TBMが新たに販売開始した低炭素素材「CR LIMEX」の魅力とは
株式会社TBM(東京・千代田区)が、このたび画期的な低炭素素材「CR LIMEX」を販売開始しました。この素材は、カーボンリサイクル技術を用いており、環境への負担を軽減することでカーボンニュートラルの実現に寄与しています。これまでのバージンプラスチックにとって代わる可能性を秘めた「CR LIMEX」の特徴や背景について掘り下げてみましょう。
1. 「CR LIMEX」とは何か?
「CR LIMEX」は、排出されるCO2を化学的に再利用して作られた炭酸カルシウムと、工場で出る廃プラスチックを原料にした再生プラスチックを組み合わせて作られています。この組み合わせにより、温室効果ガスの削減とプラスチックの資源リサイクルを一挙に達成しようとする試みです。
2. カーボンリサイクルの重要性
世界的に温暖化対策や環境保護が求められる中、カーボンリサイクル技術は注目を浴びています。特にカーボンニュートラル社会を実現するためには、CO2の排出量を減少させることが急務です。日本のGX(グリーントランスフォーメーション)政策の中でも、カーボンリサイクルが注目されており、2030年にはその実用化が期待されています。
3. TBMの取り組み
TBMは、「CR LIMEX」の開発にあたり、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との連携を深め、技術開発に力を注いできました。また、2023年1月には経済フォーラムの「Unicorn Community」に参加し、初めてプロトタイプとなる製品を披露するなど、業界での注目度を高めています。
4. 環境負荷の低減
「CR LIMEX」は、使用する過程で約25%のCO2が素材に固定されるため、長期間にわたり環境への影響を軽減することができます。また、廃プラスチックを利用することで、石油由来プラスチックの使用量を34%削減することが見込まれており、持続可能性に寄与する素材としての評価が高まっています。
5. 未来への展望
今後、TBMは「CR LIMEX」の普及を進め、さまざまな業界との連携を深めていく計画です。カーボークレジットの創出を目指し、持続可能な社会を実現するための具体的な行動が期待されています。製品開発だけでなく、社会実装を促進するための取り組みにも注力し、環境問題に立ち向かう姿勢が求められています。
結論
TBMの「CR LIMEX」は環境への配慮をしながら、産業界に新たな可能性をもたらす素材として注目されます。温暖化が進む今、持続可能な技術の導入が急務であり、私たちが企業や政府に期待するのは、その実現に向けた具体的なアクションです。環境に優しい素材の普及が進む中で、「CR LIMEX」の展開がどのように進んでいくのか、今後の動向に目が離せません。