新規事業のスタート
株式会社EFインベストメントが、蓄電池発電所(BESS:Battery Energy Storage System)に関する新規事業を開始し、注目を集めています。これにより、国内の再生可能エネルギーを支えるインフラの構築に貢献することを目指しています。
蓄電池発電所とは?
蓄電池発電所は、発電した電力を一時的に蓄えるための施設で、需要が高まる時間帯に放電する役割を果たします。日本国内では、特に太陽光発電などの再生可能エネルギーが増加している中、電力の安定供給が求められています。
政府も脱炭素化を進めつつ、市場の拡大を目指しています。蓄電事業は、将来の電力供給不足に備えるための重要な役割を持っており、卸電力市場、需給調整市場、容量市場の三つに分かれたビジネスモデルが展開されています。
3つの市場のビジネスモデル
1.
卸電力市場(JEPX)
蓄電池は、電力価格が安い時間帯に充電し、高い時間帯に放電することで価格差を利用し収益を上げることができます。この市場において、適切なタイミングで充放電を行うことが重要です。
2.
需給調整市場
電力は常に発電量と消費量のバランスを保つ必要があります。蓄電池はこのバランスを維持するために短時間で出力調整が可能なため、需給調整市場で重要な役割を果たします。電力系統の安定化に寄与し、調整力を提供することが期待されています。
3.
容量市場
これは将来の電力供給に備えるため、一定の供給能力を確保する制度です。実際に発電するかどうかに関わらず、維持する能力に対して対価が支払われる仕組みです。
EF-BESS1号について
EFインベストメントは、長野県上田市古里に新たに蓄電池発電所(出力2MW/容量8MWh)を設置するプロジェクトを進めています。このプロジェクトには、資金を融資することにより、事業の推進とともにアセット・マネジメント契約を通じて、効率的な運営が期待されています。施工は長野県の老舗企業、株式会社野村屋ホールディングスが担当し、地域に密着した高品質な工事が行われます。
NH-Amundiとの協業
このプロジェクトでは、NH-Amundiが資金面でのサポートを行い、民間による持続可能なエネルギーインフラモデルを目指しています。これにより、蓄電池事業の案件開発を進めていく計画です。第一号案件として進められているこの事業が、蓄電池の導入を拡大する鍵になるでしょう。
目指す未来
EFインベストメントは、蓄電事業を新たな成長ドライバーと位置付け、継続的な案件の積み上げを通じて市場主導型の持続可能な投資モデルを確立することを目指しています。公的制度に依存せず、企業全体の価値向上に寄与することを目指して活動を展開していくのです。
日本の電力市場において、蓄電事業の重要性が高まる中、EFインベストメントは新たな挑戦として蓄電事業に邁進しています。今後の成長と展開に期待が寄せられます。