体験型アートの新境地、京都妙心寺で未来のアートを体感
2025年12月15日から25日までの期間中、京都にある妙心寺退蔵院にて、没入感満載の体験型アートイベントが開催されます。このイベントでは、600年前に描かれた国宝「瓢鮎図」に隠された禅問答の謎を解く体験が待っています。主催は、映像制作を手がける株式会社アイ・オクトーバー、代表の岩瀬維則氏が立ち上げたこのイベントは、新たなアートの形として注目されています。
体験型アートとは?
近年、体験型アートが注目を集めています。それは、観るだけでなく、感じたり、触れたり、参加することで、五感を使った新しいアート体験を提供するものです。実際に自分の描いた絵がデジタルで動き出したり、香りや音とともにアートを楽しむことで、観客は単なる鑑賞者からアクティブなエンゲージメントが可能になります。
「瓢鮎図」の禅問答に挑む
「瓢鮎図」とは、600年前に描かれた水墨画で「ナマズを瓢箪(ひょうたん)でどうやって捕まえるか?」の問いが描かれた禅問答。当時の禅僧によって出された答えが31個あることからイベントでも31個の答えを選び、妙心寺で展示される作品に新しく刻まれます。こうした参加型の要素が、体験型アートの真髄とも言えるでしょう。
光彫りによる幻想的なアート体験
このイベントの大きな特徴は、ゆるかわふう氏による「光彫り」という独自の技法です。光彫りとは、発泡断熱材に凹凸を刻み、その背後からLED照明を用いて光を当てることによって、幻想的な光の作品を創り出すものです。これにより生まれる作品は、ただ見るだけでなく、観客をその世界へ引き込む力を持っています。
クラウドファンディングでの参加
イベントに向け、2025年8月20日から10月10日まで、回答をクラウドファンディングで募集します。このクラウドファンディングを通じて得た回答は、実際に展示される場合にも使われ、参加者は直接イベントに関わることができます。リターン内容としては、イベントチケットや光彫りワークショップ、工房見学などが提供されます。
新たなアート体験を求めて
この体験型アートイベントは、アートが持つ可能性を最大限に引き出したものです。観客は光に包まれた空間で、600年前の禅問答を解くことによって、時を超えたアートとの対話が楽しめます。また、伝統と現代アートが融合したこのイベントは、家族連れや友人同士で楽しむことができるので、さまざまな人々が集まり、賑やかな空間が広がることでしょう。
最後に
「光と時間 その先に~ゆるかわふう京都展2025 in 妙心寺退蔵院~」は、ただのアート展示ではありません。新たなアート体験を通じて、観る者の心を掴む仕掛けが盛りだくさんです。アートと禅問答の深い結びつきに思いを馳せると同時に、600年前の問に挑む楽しさも味わってみてはいかがでしょうか。