コンチネンタル自動運転実証実験に参加、安全評価の手法構築へ

コンチネンタル自動運転実証実験への参加

コンチネンタル・オートノモス・モビリティ・ジャパン株式会社（以下、コンチネンタル）は、日本における自動運転技術の実用化に向けた重要なステップを踏み出しました。2025年度に経済産業省から発表された自動運転の実用化と普及展開を目的とした「高速道FOT実証」の一環として、コンチネンタルは安全性評価手法の構築に関与します。これは、経済産業省が推進している「デジタルライフライン全国総合整備計画」の一部であり、特に自動運転サービスの普及を促すための戦略として位置づけられています。

自動運転の安全性評価手法構築の意義

このプロジェクトでは、自動運転車両の安全性評価を行うためのシミュレーション環境の構築が主な目的です。コンチネンタルは、自社の優れたセンサー技術を駆使して、さまざまな安全評価シナリオを設計し、実環境に即した再現性の高い評価手法の確立に努めます。この取り組みは、国内だけでなく、国際的な標準化の促進にも寄与し、より安全で信頼性の高い自動運転の普及を助けることが期待されています。

技術アプローチと連携

コンチネンタルは、「安全性最優先」の視点から、Lidar、Radar、カメラなどの先進的なセンサー技術とAIを活用したセンシング制御の専門知識を生かし、「人間を超える認知性能」の実現に向けて、自動運転技術の開発を進めています。実証実験では、センシングアルゴリズムの精度向上や不確実性検出性能の強化を行い、特に多様な、予測不可能な事例への対応力を高め、安全性のさらなる向上を図ります。

官民の連携による相乗効果

この実証は、政府と民間企業の協力による技術革新と社会実装を促進するための枠組みでもあり、コンチネンタルは国内外の企業と連携し、日本市場向けのシミュレーション基盤を整備し、参加することにより、モビリティ産業の進化を支援します。また、国際展開も見据えた成果を目指し、得られた評価手法や基準を将来的にはISOなどの国際標準規格に適用することを目指しています。

コンチネンタルの歴史とビジョン

コンチネンタルは、1871年の創業以来、持続可能なコネクテッドモビリティのための革新技術とサービスを提供してきたテクノロジーカンパニーです。世界55カ国に展開し、約19万人の従業員を有し、2024年には397億ユーロの売上高を見込んでいます。自動運転技術の発展は、同社のさらなる成長戦略の一部であり、自動車産業の未来を切り開く重要な要素となることでしょう。今後の展開にぜひ注目していきたいと思います。