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ニフコが開始した新型圧力開放弁の全貌

株式会社ニフコ（神奈川県横須賀市）は、急速に進化する電動車両向けに、リチウムイオン電池パック用の新しい圧力開放弁の量産を開始しました。このバルブは、電動自動車における安全性向上に貢献する重要な製品です。

電動自動車とリチウムイオン電池

現在、その利用が急速に広がっている電気自動車（BEV）やハイブリッド車（HEV）で、リチウムイオン電池が必須の役割を果たしています。しかし、これらの電池は過熱などによる熱暴走を起こすと、大量のガスを発生させることがあります。この状態でパック内の圧力が高まると、最悪の場合には爆発を引き起こす可能性があるのです。

圧力開放弁の重要性

リチウムイオン電池パック用の圧力開放弁は、内圧が所定の値を超えると自動的に開いて圧力を大気に放出し、電池パックの爆発を防ぐ役割を持っています。ニフコが開発したこのバルブは、ガスの吐出流量が最大10,000L/minにも達し、優れたパフォーマンスが特徴です。これは、2020年からトヨタ自動車の電動車両に採用され、その実績に裏打ちされた信頼性の高い製品です。

多用途対応の圧力開放弁

ニフコは、自動車市場の厳しい基準をクリアしたこの技術を活用し、自動車に限らない産業用蓄電池や建設機械、さらにはパーソナルモビリティにまで使える圧力開放弁の量産を開始しました。この製品は、開発時間を短縮したい企業や少ロットの生産を希望する会社にとって、理想的な選択肢となります。

製品の特長

この圧力開放弁の主な特長は、以下の通りです。

• - 圧損が少ない設計: コイルばねを使用することで、開弁圧が安定し、優れた流量性能を実現。
• - 高いガス流量: 10,000L/min以上の大流量を誇り、複数のバルブを必要とせずコスト削減に寄与。
• - 再閉弁機能: 圧力解放後に自動で閉じることで、酸素の流入を防ぎ延焼を抑制。
• - 高耐久性: 高水圧に耐えるシールが施されており、水や異物の侵入を防ぎます。
• - 軽量性: 樹脂製で金属に対する絶縁性も高く、取り扱いが容易です。

今後の展望

ニフコは、この新型圧力開放弁を基礎に、さらなる製品ラインナップの拡大に取り組んでいます。「小さな気づきと技術をつなぎ、心地よい生活と持続可能な社会を創造する」という企業理念の下、環境や安全に配慮した商品をさらに展開し、持続可能な社会の実現に向けた貢献を続けていく方針です。

会社情報

株式会社ニフコは、1967年に設立され、エンジニアリングプラスチック製品を中心に事業を展開しています。最新の技術と高品質な製品で、顧客のニーズに応える製品開発を進めています。詳細は、ニフコ公式サイトをご参照ください。

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