大分県の新しい教育モデル誕生
大分県では、地域企業フンドーキン醤油株式会社とトゥワイス・リサーチ・インスティテュートが協力し、高校生を対象とした新たな探究学習プログラム「TWICE PLAN 地元企業インターンワーク フンドーキン版」が始まりました。このプログラムは、地域の次世代を担う若者たちに企業の魅力や働くことの意義を伝えることを目的としています。
地域企業の思い
フンドーキン醤油の社長、小手川強二氏は、「地元大分の子供たちに、地域で働くことの楽しさと重要性を伝えたい」との想いを持っています。このプログラムは、具体的な課題解決に取り組む中で、生徒たちが企業のリアルな舞台を経験し、地域産業の理解を深めることを狙いとしています。
初年度には、明豊高等学校や東九州龍谷高等学校、大分県立臼杵高等学校がこのプログラムを導入し、生徒たちは企業の各部署に分かれ、実践的なインターンシップを体験します。各生徒が「商品開発部」「営業部」「広報部」に分かれ、フンドーキン醤油が直面する課題に取り組む中で、地域産業に対する新たな視点を得ることができるのです。
探究学習プログラムの特長
フンドーキン醤油のインターンプログラムでは、生徒たちが地域企業の一員として働くことを通じて、地元の魅力やその改善点について深く考える機会が与えられます。また、地元企業が教育に関与することで地域の活性化や次世代の育成に貢献する仕組みが構築されています。
プログラムは無償で提供されるため、学校側としても予算に引きづられずに最新の探究学習を導入することが可能です。実際に各学校では、生徒たちがフンドーキン醤油に関する調査や商品の開発を進めています。
生徒たちの感想
プログラムに関わった生徒たちは、自らのアイデアがどのように商品に反映されるのかに興味津々でした。ある生徒は、初めて自分たちのアイデアが市場に受け入れられるかもしれないという期待を感じ、「フンドーキンの商品にもっと興味が湧きました」と語りました。
別の生徒は、商品の企画に取り組む中で、「フンドーキンの多様な商品ラインナップには驚かされました。実際の商売には計画や調査が必要だということを理解し、企業の凄さを実感しました」と述べています。
フンドーキンの取り組み
フンドーキン醤油は、大分県臼杵市に1861年に設立された老舗の食品メーカーです。味噌や醤油をはじめ、ドレッシングやぽん酢など、約1,000品目に上る調味料を製造しています。企業理念は「醸造からなるもの」を掲げ、木樽を使った伝統的な製法と先端技術を融合させています。
平川伸吾さんは、生徒たちの意見を直接聴くことで、企業の活動と社会をつなげる重要性を改めて実感したと話します。「中高生が企業のリアルを体験することは貴重で、将来的にはこのプログラムがさらに発展し、多くの若者が地元企業に魅力を感じてくれることを願っています」とコメントしました。
まとめ
「TWICE PLAN 地元企業インターンワーク フンドーキン版」は、大分県の高校生に新たな可能性を提供し、地域企業との連携による次世代育成を実现します。このプログラムを通じて生徒たちが得る経験は、彼らの将来に大きな影響を与えるでしょう。今後も、このような地域に根ざした取り組みが広がることを期待しています。