チェック・ポイント・リサーチが発見したFirebase悪用のサイバー攻撃
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの脅威インテリジェンス部門であるチェック・ポイント・リサーチ(CPR)は、Googleの人気ウェブアプリケーションホスティングサービス「Firebase」を巧みに利用した高度なサイバー攻撃を突き止めました。この攻撃は、ユーザーのIDやパスワードを盗むことを目的としており、信頼のおけるサービスになりすましたフィッシングサイトを使用しています。これまでのサイバー攻撃の中でも特に洗練された手法といえます。
攻撃のメカニズム
この攻撃の特徴的な点は、攻撃者が正規のサービスを模倣したフィッシングウェブページをFirebaseを使ってホストすることです。しばしば侵害されたベンダーのメールアカウントが利用され、進行中の電子メールのスレッドにフィッシングリンクを挿入する手法です。この手法により、受信者はリンクが信頼できるソースから送られてきたものであると錯覚してしまいます。
不幸にも、被害者がリンクをクリックすると偽のログインページに誘導され、そこで認証情報が盗まれます。この方法により、サイバー犯罪者は、たとえセキュリティ意識が高いユーザーであっても容易にだまされる結果を招いています。
セキュリティの懸念
Firebaseのような信頼できるプラットフォームを悪用した攻撃は特に危険です。サイバー攻撃者は、電子メール通信を巧妙に操ることで、セキュリティ意識の高いユーザーを含むあらゆるユーザーを狙うことが可能です。この脅威の影響は、データ漏えい、経済的損失、企業イメージへのダメージといった形で表れる可能性があります。
攻撃が主に米国(53%)の組織に集中している一方で、EU(23%)、中東(22%)、オーストラリアおよびアジア太平洋地域(15%)の組織も被害を受けていることが明らかになっています。
推奨される対策
このような脅威から組織を守るために、以下の対策が推奨されています:
1.
電子メールセキュリティソリューションの導入
フィッシング攻撃を検知・ブロックできる高度なメールセキュリティソリューションの導入が不可欠です。
2.
多要素認証の導入
すべてのアカウントに対して多要素認証を導入し、セキュリティをさらに強化することが望まれます。
3.
高度な脅威インテリジェンスの統合
既存のセキュリティインフラストラクチャに統合された脅威インテリジェンスを実装し、リアルタイムの脅威検出、分析、対応の機能を取り入れることが重要です。これにより、対策がより効果的になります。
4.
Firebaseへの報告
SecOpsチームやエンジニアがFirebaseプラットフォームの悪用を発見した場合、特定のリンクからFirebaseに連絡を取ることができます。詳しい情報は
Firebaseサポートを参照してください。
この脅威に対する意識を高め、効果的な対策を講じることが重要です。セキュリティ強化のための詳細な情報や製品デモを希望する場合は、チェック・ポイントまでご連絡ください。
チェック・ポイント・リサーチとは
チェック・ポイント・リサーチは、チェック・ポイントのお客様や脅威情報コミュニティに対して、最新のサイバーセキュリティの脅威インテリジェンス情報を提供しています。100名以上のアナリストや研究者が在籍しており、サイバー攻撃に関するデータを収集・分析しています。また、各国のセキュリティベンダーや捜査機関と協力し、サイバーセキュリティ対策に取り組んでいます。詳しい情報は
公式サイトをご覧ください。