姉妹校協定締結の背景
2025年7月1日、岐阜県瑞浪市の麗澤瑞浪中学・高等学校は、台湾・台中市に位置する嶺東高級中學との姉妹校協定を締結しました。両校の校長が直接現地で調印を行い、今後の国際的な交流を進める意欲が示されました。
この協定によって、両校は生徒や教職員の相互派遣を行うほか、スポーツや文化活動を通じたさまざまな交流が進められます。また、海外指定校入試による進学機会も提供されることになっており、国際的な教育環境が整備されることが期待されています。
アントレプレナーシップコースの創設
注目すべき点は、2026年4月に開設予定の「アントレプレナーシップコース」です。このコースでは、台湾からの留学生の受け入れを視野に入れ、実践的なグローバル教育を強化することが目指されています。アントレプレナーシップコースでは、以下のような特長があります。
- - 探究と実践に重点を置く学び: デザイン思考やアート思考、PBL(プロジェクトベース学習)を通じて、問題の発見から解決に至るプロセスを体得することができます。
- - 共創型リーダー育成: 社会との連携を強化し、対話を通じて共感力やリーダーシップを養う教育が行われます。
- - 寮生活による多文化共育: 寮での共同生活を通じて、異文化理解や共同体意識を深め、強い人間力を育成します。
- - 大学との提携による教育の質向上: 武蔵野大学や麗澤大学などと提携し、高校段階から専門知識を得る機会が用意されています。
このコースのキーワードは、「両利きの学び」、「コンフォートゾーンからの一歩」、「経験からの学びを最大化」となっており、主体的な挑戦を通じて“生きる力”を育むことを目指します。
台湾の教育環境と未来の展望
嶺東高級中學は、同じ学校法人のもとに「嶺東科技大學」を併設しており、この提携を契機に大学や地元企業との連携も視野に入れています。台中市は台湾の経済成長が著しい地域であり、特にTSMCなどの先進企業が集まり、多くの人々が流入しています。
調印式では、周校長が大学や企業の見学の可能性について言及し、藤田校長は「この交流を通じて生徒たちがアジアのダイナミズムを肌で感じ取る機会になるだろう」と話しました。今後、両校は互いの訪問や教育プログラムの共同企画、さらにはオンライン交流を活用して、実質的かつ持続的な国際協力を強化していく計画です。
調印式の様子
調印式では、台中市・嶺東高級中學にて周校長と藤田知則校長が協定書に署名し、関係者からの温かい拍手に包まれました。今後、この姉妹校協定を通じて、麗澤瑞浪中学は台湾との教育連携を一層強化し、国際感覚豊かな人材を輩出していくことを目指しています。
麗澤瑞浪中学・高等学校の理念
麗澤瑞浪中学は、1925年に創立され、中高一貫教育を提供する私立校です。生徒たちは自立心、感謝の心、思いやりを育むことを重視した教育を受けています。学校の方針には「私の未来は私が創る」というスローガンが掲げられ、多様な教育活動が展開されています。これからも新たな教育の機会を提供し、全国や世界で活躍できる人材の育成に努めていきます。
今後の説明会やイベントも企画されており、さらなる教育の充実が図られる予定です。