医療迷子レスキュープロジェクト、富士製薬工業が初の賛同企業として参加
最近、ヘルステックスタートアップであるUbie株式会社が打ち出している「医療迷子レスキュープロジェクト」に、富士製薬工業が初めて賛同企業として名乗りを上げました。このプロジェクトは、適切な医療へのアクセスが難しいという社会的な課題を解決することを目指しています。
医療迷子とは何か
Ubieが提唱する「医療迷子」とは、体調不良時に医療行動が取れなくなってしまう状況を指します。症状認知、情報収集から受診、診断、治療に至るまで、さまざまな段階で人々は困難に直面しています。Ubieが実施した「医療アクセス実態調査2025」によれば、日本人の約7割がこの「医療迷子」の状態を経験していることが明らかになりました。
その影響は個人に留まらず、社会全体にも波及します。受診が遅れることにより症状が悪化し、複数の医療機関を受診するようになると、医療システム全体に負担をかけ、国民医療費の増加にもつながります。
特に女性においては、ライフステージに応じた特有の症状があり、これが「医療迷子」を引き起こしやすくしています。50代・60代の女性の40%が受診判断に困っているというデータもあり、医療アクセスの問題は深刻です。
富士製薬工業の参画
富士製薬工業は、50年以上にわたり女性の健康分野に注力してきた企業です。同社はこの分野における医薬品数で日本一の実績を持ち、女性特有の健康課題に対する理解と解決のための活動に尽力しています。
同社の代表取締役社長、森田周平氏は、「女性に特有の疾患認知率や受診率が低い現状は、医療迷子を助長している」と述べ、このプロジェクトへの参画に強い意義を見出しています。富士製薬工業は、医療へのアクセスを広げ、多くの患者が恩恵を受けるための取り組みを行っていくと約束しています。
共同の取り組み
「医療迷子レスキュープロジェクト」は医療・健康に関わる様々なステークホルダーと連携し、医療迷子問題の解決を図ることを目的としています。今後、富士製薬工業は情報発信や啓発活動の共同企画に取り組む予定であり、プロジェクトの特設サイトには同社のロゴが掲載されます。
まとめ
Ubie株式会社と富士製薬工業の連携は、単なる企業の参加にとどまらず、社会全体の医療アクセス向上に寄与する重要なステップとなります。今後も、医療迷子を解消するための新たな取り組みが進められることでしょう。特に、女性の健康課題に対する理解と支援が進むことで、より多くの人々が適切な医療を享受できる社会が実現されることを期待したいです。