水に関する生活意識調査結果の概要
愛知県のミツカン水の文化センターが、毎年実施している「水にかかわる生活意識調査」の第31回目の結果が発表されました。調査は2023年6月に東京圏や大阪圏、中京圏から1,500名を対象に行われ、その中で水に対する意識や行動の変化が浮き彫りになっています。
調査の目的と背景
この調査は、1995年から続けられ、日常生活における水とのかかわりを明らかにすることを目的としています。過去のデータと比較することで、時間の経過と共に水に対する考え方や行動がどのように変わっているかを探ることが可能です。今年の調査では、一般的な質問に加え、2020年の「ペットボトル入りの水」に対する意識の変化も分析されました。
結果の概要
結果として、水の大切さやありがたさを多くの人が感じているものの、関心度がやや低いということが分かりました。特に20代、30代の若者層は高い関心を持つ一方で、全体的な意識はまだまだ改良の余地があります。
節水行動の変化
「日常生活で節水を行っているか」の質問には77.4%が「行っている」と答え、2019年から着実に増加しています。しかし一方で、節水行動の実態は以前に比べ低下傾向にあり、実際に「節水・再利用をしている」と回答した人の割合は減少しています。これは、聞き方の違いに依る可能性が考えられます。さらに、節水の理由として「水道料金節約」が49.7%で最も多く、「習慣になっている」という回答も増加傾向にあります。
水道水への評価
また、水道水の評価も上昇しています。全般的な満足度は7.47点、飲用水としての評価も今年は7.02点と、前年度から改善されています。しかし、満足度に関する回答には厳しい意見も多く、特に飲用としての評価は低めです。
ペットボトル水の認識
ペットボトル水に対する意見も例年と異なり、悪化が見られます。おいしいと答える人の割合は43.3%から35.0%へ減少し、保存性や衛生面の評価も同様に低下しました。プラスチックに対する意識が高まる中、リサイクルの認識が向上している一方で、ペットボトル水への関心自体が薄れてきているのかもしれません。
水の日の認知度
水の日の認知度に関しては伸び悩んでおり、6.3%という結果にとどまりました。関連する記念日の認知拡大が阻害されている現状が浮かび上がります。
まとめ
ミツカン水の文化センターの「水にかかわる生活意識調査」は、私たちの水との関わり方や意識がどのように変化しているかを明らかにする重要なデータです。今回の結果からは水の重要性を感じつつも、実際の行動に結びついていない現状が浮き彫りになりました。持続可能な水の利用を目指すためには、さらなる啓発活動が求められています。
詳しい調査結果については、
ミツカン水の文化センターの公式サイトをご覧ください。