藻場造成の新手法
2025-11-21 12:28:43

セルロースを用いた藻場造成の新たな実証試験、CO2吸収の可能性を探る

セルロースを活用した藻場造成の実証試験



近年、海洋環境の保全への取り組みが重要視される中、岡部株式会社が行った藻場造成の実証試験が注目を集めています。この試験は、セルロースというポリマーを使い、アラメの遊走子を混ぜた溶液を海中に散布することで、藻場の再生にどのような効果をもたらすかを検証するものです。これまでに得られた成果が示す通り、この新たな手法には一定の有効性が確認されました。

実証試験の実施と結果



実証試験は2024年に千葉県内房地域で実施されました。具体的には、水深約3メートルの岩盤に対してセルロースポリマー溶液にアラメの遊走子を混ぜて散布が行われました。2024年10月にこの散布が行われ、2025年8月には追跡調査が実施されました。その結果、散布した区域では、1平方メートルあたりのアラメ密度が無散布地点と比較して1.78から6.4倍まで増加しました。この数値は、周辺にアラメが既に存在していることから、天然由来の要因に加え、セルロースポリマー溶液による効果があったことを示唆しています。

この実証試験は、千葉県内房地域における磯焼けの対策を目的として行われ、ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社と北海道大学との共同研究によるものです。

環境への貢献とブルーカーボンの取り組み



岡部株式会社は、藻場礁の普及を通じてCO2の吸収に貢献しています。2025年からはブルーカーボンを専門とする新しい部署も設立し、さらなる環境保護の活動を展開する方針です。この部署では、従来の海藻種苗生産や藻場礁の設置に加えて、新たな手法の模索や開発に取り組み、磯焼けの対策及びブルーカーボンの創出に一層貢献していくことを目指します。

実証実験を通じて得られた成功例は、今後の藻場造成や環境保護の取り組みの道標となることでしょう。特に、セルロースポリマーを活用した手法が、さまざまな海洋環境の再生に応用できる可能性には期待が寄せられています。

まとめ



岡部株式会社の藻場造成実証試験は、環境への貢献を目指す新たな取り組みの一つとして、さらなる注目を集めています。持続可能な海洋環境の実現に向けた具体的なステップを示すこの試験結果は、他の地域でも広がっていくことが期待されており、海洋生態系の保護における新たな希望となることでしょう。今後の進展が楽しみです。


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