環境への取り組みを強化する日本生協連の新たな挑戦
日本生活協同組合連合会(日本生協連)は、持続可能な社会を実現するための新しい提案を進めています。その一環として、2025年7月から順次、コープ商品の米のパッケージを刷新し、環境に優しい植物由来のポリエチレンを使用した包材に切り替えることを発表しました。この取り組みにより、年間約37トンの石油由来プラスチック使用量の削減が見込まれています。
新しい包材の詳細
今回導入される新たなパッケージは、コープデリ生活協同組合連合会、生活協同組合ユーコープ、および生活協同組合連合会コープきんき事業連合に加盟する各生協で販売される『CO・OP新潟佐渡コシヒカリ5kg(普通精米・無洗米)』などが含まれます。この米袋はエコマーク認定を受けており、環境への配慮が一目で分かるデザインとなっています。
この新商品は、まず第一弾として7月からコープデリ連合会で販売を開始し、さらなる商品展開も計画されています。すべての5kgの米袋は、今後植物由来ポリエチレンを25%以上使用する方針で進められます。
これまでの取り組みと成果
日本生協連では、これまでもプラスチック使用量を削減するため、米袋のフィルム厚を薄くする努力を続けてきました。2011年には100µmと90µmの2つの規格を90µmに統一し、その後も厚みを85µm、80µmへと薄くすることで、プラスチック使用量を減少させてきました。このような継続的な努力が実を結び、新たな包材が誕生することとなりました。
新しい包材を使用することにより、石油由来プラスチックの使用量を削減し、CO2の排出抑制にも寄与することが期待されています。2024年度の実績をもとに計算したところ、2025年度内に植物由来ポリエチレンを用いる商品は34品目に及ぶ予定で、これにより年間約37トンものプラスチック使用量を削減できるとされています。
さらには、新潟佐渡コシヒカリの包材だけでも、年間約3トンの石油由来プラスチックを削減する見込みです。このような取り組みは、環境への配慮を重視する現代の消費者にとっても、非常に魅力的な選択肢となることでしょう。
未来に向けた目標
日本生協連は、2030年を見据えた目標として、再生プラスチックと植物由来プラスチックの使用率を50%以上に引き上げるという具体的な方針を掲げています。これにより、持続可能な生産と消費のために、環境に優しい商品の開発と普及に一層取り組んでいく意向を示しています。
未来への責任を果たすため、私たちもこうした取り組みに注目し、積極的に支援していく必要があります。日本生協連の新しい試みは、私たちの生活がより環境に優しいものに変わっていく第一歩となるでしょう。