ANRIが女性起業家支援の新しいプログラム『UNLOCK』を開始
独立系ベンチャーキャピタルのANRIは、女性起業家に特化した投資プログラム『UNLOCK』を始動し、6社を第1期生として採択することを発表しました。このプログラムは、プレシードからアーリー期の女性起業家のスタートアップを対象にしたもので、2012年の設立以来、300社以上への投資支援を行ってきた実績があります。背景には、日本の女性起業家が資金調達に成功する率がわずか「2%」という現状があります。この厳しい環境を打破し、女性起業家の成功を後押しすることを目指しています。
UNLOCKプログラムの狙い
UNLOCKは、女性起業家が直面する多くの課題を解決するために設計されています。採択された企業には、最大5,000万円の出資があり、さらにANRIが運営するインキュベーション施設「CIRCLE by ANRI」に入居する機会も提供されます。これにより、起業家同士のネットワークを築くことができ、次回の資金調達への道が拓かれます。
2025年3月6日には、次の資金調達に向けたイベントが開催され、20名以上の投資家が参加し、起業家同士の意見交換や新たな関係構築が進められました。
採択された起業家たち
多様なビジョンを持つ6名の女性起業家がUNLOCKの第1期生として選ばれました。それぞれの事業は、社会に新しい価値をもたらす可能性を秘めています。以下、彼女たちのプロジェクトを簡単にご紹介します。
株式会社MamaWell 代表取締役 関まりか
MamaWellは、妊婦の健康管理をサポートするデジタルヘルスサービスを提供しています。自身の経験を生かし、妊娠合併症のリスク低減を目指しています。UNLOCK採択を通じて事業を加速させ、健やかな妊娠期を実現したいと考えています。
株式会社すきだよ 代表取締役 あつたゆか
すきだよは、カップル向けのコミュニケーションを促進するアプリ「ふたり会議」を開発。家庭内の理解を深め、離婚率の低下を目指しています。ANRIの支援で事業を進化させ、愛の力を広げたいとしています。
株式会社grow&partners 代表取締役 幸脇啓子
「預けたくなる保育」を提案する「アスイク」を運営。体験型保育事業を通じて、子どもたちに新しい体験を提供し、保育に対する価値観を変える挑戦をしています。
株式会社RyuLog 代表取締役 平良美奈子
留学希望者と企業を結ぶ奨学金マッチングプラットフォーム「スカラシップパートナーズ」を提供。グローバル人材の育成を目指し、支援の幅を広げる計画です。
株式会社iiba 代表取締役 逢澤奈菜
子育てを支援するマッププラットフォームを運営。子育てに関連した新しいインフラを構築することを目指し、サービスの成長に取り組んでいます。
株式会社Medited 代表取締役社長 松岡磨衣子
医療資格保有者向けのリスキリング事業を展開。医療者がライフステージに合わせてキャリアを活かす支援を行っています。
今後の展望
ANRIは、今後もこのような高い志を持つ女性起業家を応援し、挑戦を支援する活動を続けていくとのことです。プログラムを通じて、女性たちが自身の夢を実現し、さらなる成長を遂げることを期待しています。
現時点での日本の女性起業家支援の現状は厳しいですが、ANRIの取り組みが新たな希望をもたらすことは間違いありません。このような支援によって、多くの女性が自らの可能性を信じ、未来を切り開いていくことが期待されます。