小牧南小学校が受賞した日本建築学会作品選集新人賞
愛知県小牧市に位置する小牧市立小牧南小学校が、2025年に日本建築学会作品選集新人賞を受賞しました。この賞は、若手設計者による作品に対して授与されるもので、40歳未満の筆頭設計者が選ばれるため、その意義はとても大きいと言えます。以下では、学校の設計に込められた思いや、受賞に至るまでの経緯を詳しくお伝えします。
設計の背景とコンセプト
小牧南小学校は、児童、教員、地域住民が互いに関係を持ち、成長を共にすることを目的としています。設計者である久米設計は、「つながり」をテーマにし、地域全体が活気づくような学びの場を作ることに注力しました。特に、図書機能を中心とした「小牧山ステップ」を校舎の中心に配置し、多方向からの出入りを可能にする設計が施されています。
この設計により、児童同士の交流が促進され、異なる学年の子どもたちが自然に集まる環境が整いました。さらに、視覚的にも動線的にも交流を活性化させるよう工夫されており、豊かなコミュニケーションの場が生まれています。
受賞に関する設計者のコメント
受賞の知らせを受けた設計者は、「若手設計者に贈られる建築賞を受賞できたことを大変嬉しく思います」とコメントしました。地域の人々とのつながりを重視した設計が評価され、小牧南小学校の賑わいが小牧の地域全体を活性化させることを願っています。また、協力してくれた建築主や関係者への感謝の気持ちを述べました。
外観と内部構造について
小牧南小学校は、延床面積11,336.10㎡、地上4階という広さで、RC造一部S造という構造が採用されています。竣工は2023年3月と新しく、開放的な空間が印象的です。学校の内部には図書機能が充実しており、ステップ状のテラスが設けられています。教育的な機能を重視したこの設計は、子どもたちの活動を内外に繋げ、地域の賑わいを生み出すことが期待されています。
地域とつながる新しい学校風景
小牧南小学校は、地域のシンボルとなることを目指して立ち上げられました。地元の歴史と文化に根ざし、子どもたちがそれぞれの個性を活かして成長できる場を提供することが重要視されています。設計の中には、図書を通じた学習が歴史的に行われてきた小牧市の特性が反映されており、地域に根付いた教育を実現する一歩となっています。
結論
小牧南小学校の受賞は、つながりを大切にした設計が実を結んだ結果です。教育の場としてだけでなく、地域全体を活性化させるための場としての役割が期待されています。久米設計のように地域とのつながりを重視し、住民や子どもたちが一体となる場所を創出することは、これからの学校づくりにおいても非常に重要です。今後も小牧南小学校が地域に与える影響に注目していきたいと思います。