令和7年1月分の航空輸送統計速報、旅客数は大幅増加
航空輸送統計速報(令和7年1月分)
国土交通省が発表した令和7年1月分の航空輸送統計によると、国内航空路線および国際航空路線共に旅客輸送が前年同月と比較して大幅に増加しています。このデータは、航空業界の回復の兆しを示しており、観光復活の期待を高めています。
国内航空輸送の状況
1月の国内定期航空における旅客輸送量は、約8,586千人に達しました。この数値は前年同月比で12.6%の増加を記録し、2019年と比較しても6.9%の増加となっています。また、旅客キロ数(人キロベース)も8,141,763千人キロで、前年同月比12.3%、2019年比で9.0%の増加が見られました。座席利用率は72.4%で、一定の需要があることが示されています。
一方、貨物輸送量は46,635トンで、前年同月比で17.6%の増加、2019年には19.9%の減少を示しています。貨物輸送の人キロベースでは49,318千トンキロであり、前年同月比15.5%の増加となりました。重量利用率は50.3%という結果です。
国際航空輸送の動向
次に、国際航空の統計も興味深い数字が報告されました。1月の旅客輸送量は1,944千人で、前年同月比で28.7%増加しています。この増加は、国際旅行の需要が回復してきたことを示唆しており、2019年の水準を上回る結果です。人キロベースでは9,159,452千人キロに達し、前年同月比26.2%の増加となりました。
国際航空の座席利用率は82.9%と高く、需要がしっかりと戻ってきていることが確認できます。貨物については117,416トンの輸送量を記録し、前年同月比で9.0%の増加がありました。トンキロベースの数値は652,765千トンキロとなり、6.2%の増加が見られました。重量利用率は67.6%という結果です。
今後の展望
これらの統計数値は、航空業界がCOVID-19の影響から立ち直りつつあることを示しています。特に国際旅客の需要が好調で、今後の観光業にとっても大きな追い風となるでしょう。国内航空も引き続き需要が保持されることが期待されています。新たな観光地へのアクセスの増加と、競争力のある運賃が旅客を呼び戻す要因となることが見込まれています。
航空運輸事業者は、この回復の流れを捉え、より一層のサービス向上を目指す必要があります。旅客の信頼を確保するために、安全対策の徹底も不可欠です。引き続き、航空輸送の状況に注目し、経済回復のカギとなる航空業界の動きを追いかけていく必要があります。