朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の脚本を手掛けた足立紳氏とその妻、晃子氏の波乱に満ちた5年間を綴った書籍『ポジティブに疲れたら俺たちを見ろ‼』が2025年7月11日に発売されます。本書は、2020年3月からのコロナ禍を背景に、家族4人が直面したさまざまな困難や日常的な葛藤を赤裸々に描いています。
この本は、ドラマ『こんばんは、朝山家です。』の原案でもあり、非常に多様なキャラクターが描かれています。夫の足立氏は、後ろ向きで打たれ弱く、家族との衝突を繰り返し、エゴサーチに夢中になり過ぎて自己嫌悪に陥る姿が印象的です。妻の晃子氏は、大黒柱として家族を支えながら、夫の不器用さに目を背けることなく日々奮闘しています。そして、子供たちもそれぞれの問題を抱えながら成長していく様子が徐々に描かれ、家族の絆やコミュニケーションの重要性を再認識させてくれます。
特に印象的なのは、「お前、精子から人間やり直せ」という強烈なパワーワードが飛び交う面白おかしい家族の日常です。この言葉は、家族のコミュニケーションをユーモラスに描き出し、読者に深い共感を呼び起こします。
本書の魅力は、ただの家族の日記ではなく、現代に生きる人々の心に響くメッセージが込められている点です。夫婦のぶつかり合いを通し、「ポジティブに生きなければ」といったプレッシャーから解放されるヒントが散りばめられています。厳しい時代においても、どのように生きる勇気を持ち続けるかを考えさせる内容です。
また、興味深いのは、脚本家として活動する足立氏の日常や、家族と共に送る日々をオープンにする姿勢です。特に、自宅の書斎での苦悩や、家族との不仲を描写したエピソードは、彼の人間味あふれる一面を浮き彫りにしています。この書籍が提供するのは、ただのエンターテインメントではなく、共感と挑戦の物語です。
誌面では、日常生活での小さな喜びや、夫婦ゲンカの後の和解、子供たちとの学びや成長といった普遍的なテーマが扱われ、読者は思わず微笑んだり、時には涙を流したりすることでしょう。
この本を通じて、現代人が抱える様々な問題やストレスへのアプローチも示されており、足立夫妻の生き様は、多くの人々に励ましと勇気を与えてくれることでしょう。新しい一歩を踏み出すためのエッセンスが詰まった本書にぜひご注目ください。