ワークスタイル変革が進む2025関東・信越大会
2025年10月15日、横浜のYOXO BOXにて行われた「全国ワークスタイル変革大賞2025関東・信越大会」では、先進的な働き方改革を実践する企業7社が集まり、自らの取り組みを披露しました。各社は、デジタル技術を利用して実現した職場改革の例を紹介し、それぞれの成果を競いました。
受賞企業の発表
審査員は、戦略性、浸透度、成果、再現性、デジタル活用、熱意といった観点から出展企業を評価しました。その結果、以下の企業が各賞を受賞しました。
最優秀賞
社会福祉法人風の森
発表タイトル:保育士の働き方を改革し崖っぷちの保育業界を持続可能にする
優秀賞
資生堂インタラクティブビューティー株式会社
発表タイトル:デジタルの力で聴覚障がい者へパーソナルな美容体験を提供
NPO法人AfriMedico
発表タイトル:本業を持ちながらミッションドリブンで挑む社会問題
奨励賞
株式会社Massive Act
発表タイトル:人的資本経営とDXの融合
三井住友ファイナンス&リース株式会社
発表タイトル:データドリブンを加速させる内製BIプラットフォーム
株式会社ミロク情報サービス
発表タイトル:生成AI活用した問い合わせ対応システムMJSBOTを独自開発
株式会社田島
発表タイトル:建設業における現場作業の情報共有アプリの開発
最優秀賞受賞企業の取り組み
社会福祉法人風の森が受賞した理由は、その保育業界に特有の人手不足という課題に対して、ICTを駆使した革新的な働き方改革に成功したからです。
以下がその取り組みの具体的内容です。
1. 業務効率化の徹底
保護者とのコミュニケーションをアプリに移行し、業務のオンライン化を推進。これにより、保育士が保育業務に集中できる環境を整えました。
2. 働きがいの向上
完全週休2日制、残業ゼロ、有給取得率95%等の制度を確立し、職員の満足度を85%に向上。その結果、保育士の復帰を促進しました。
3. 強力な採用力
改革後の「働きがい」をSNSで発信し、潜在的な保育士へのリーチを拡大。中途採用倍率は業界平均の約70倍となる18倍に達しました。
このような取り組みは、特に人手不足が深刻な分野において、デジタル技術を駆使して持続可能なビジネスモデルを構築した勇気ある行動として高く評価されています。
各受賞企業の評価ポイント
受賞企業の取り組みは、それぞれ独自の視点で社会課題の解決に貢献しています。特に、社会福祉法人風の森の実績は、ITツールを巧みに駆使して労働環境の大幅な改善を実現した点で注目されています。
資生堂インタラクティブビューティー株式会社は、聴覚障がい者向けの美容体験をデジタルで実現し、社会の多様性を実現する姿勢が評価されました。
そして、
NPO法人AfriMedicoは、自らの本業と合わせて社会問題に取り組む姿勢が新しい形の人材育成を生み出しています。
審査員の意見
審査員からは、各企業の取り組みがすぐに他社でも実践可能な具体的なモデルとして賞賛されました。また、ツールの導入だけでなく、組織文化や人材への投資が持続可能なワークスタイル改革に不可欠であるとの意見が示されました。
次回の展望
最優秀賞を受賞した社会福祉法人風の森は、2025年12月16日に行われる全国大会に関東・信越エリア代表として参加します。今後も全国各地で開催される大会を通じて、日本全体の働き方改革を推進していくことでしょう。