神奈川県の職員が習慣化アプリを使って健康行動を促進
エーテンラボ株式会社が開発した習慣化アプリ「みんチャレ」。このアプリは仲間同士で励まし合いながら特定の行動を習慣づけるものですが、最近神奈川県庁および自治体職員を対象に行われた実験が注目を集めています。この研究では、アプリを通じて歩行習慣を促進することが試みられました。
研究の背景と目的
新型コロナウイルス感染症や自然災害による行動制限により、従来の対面式保健指導が困難になっています。特に、働き盛りの世代や高齢者の健康を支援する上で、身体活動量の低下が懸念されています。そこで、エーテンラボ株式会社と神奈川県立保健福祉大学が連携し、デジタル技術を使った「デジタルピアサポート」に注目しました。この研究の目的は、アプリの利用がどれほど継続的に行われるか、そして心身の健康にどのような影響があるのかを明らかにすることです。
実施内容と結果
研究には、神奈川県庁職員および同県自治体職員63名が参加。3ヶ月間「みんチャレ」を通じて、仲間とともにウォーキングを行いました。その結果、驚異的な98%の継続率を記録。前後比較では、アプリを使用した期間中に1日あたり平均1,182歩の増加が見られました。これに加えて、体重や血圧も改善された傾向が確認されました。
期待される効果
この研究は、デジタルピアサポートアプリが健康行動の習慣化においていかに有効であるかを示すものです。デジタル環境下での健康支援がどれほど重要かを再認識させてくれます。さらに、デジタルピアサポートの効果的な利用が地域住民の疾病予防にも寄与する可能性が高いです。
現在の取り組み
現在、この取り組みは神奈川県の「みらい未病コホート研究」にも広がっています。約100名の参加者を対象に、アプリを使用したグループと非使用グループに分けて、効果の測定を続けています。これにより、デジタルピアサポートの健康行動に与える影響をさらに検証し、結果を地域社会に還元することが期待されています。
まとめ
習慣化アプリ「みんチャレ」は、仲間と共に健康行動を促進し、実際に成果を上げていることが実証されました。今後もこのようなデジタル技術を活用した健康支援の普及が進むことで、地域社会全体の健康が向上することが期待されています。アプリの仕組みを理解し、積極的に活用することで、私たちの健康管理に革新をもたらすことができるでしょう。