労働市場の動向を反映した月例給改定の最新状況

月例給改定に関する最新状況

セレクションアンドバリエーション株式会社が実施した調査によれば、2023年の賃金改定の状況は特に注目すべき進展を見せています。急激な物価上昇や人材獲得競争の激化の中、多くの企業が給与の見直しを余儀なくされています。これに伴い、企業の給与水準は昨年に比べ大幅に引き上げられる傾向にあります。

特に、調査によると2023年の１人あたり平均賃金の改定額は11,961円、改定率は4.1%に達しています。これは2022年の改定額9,437円、改定率3.2%からの大幅な増加です。また、企業規模別に見た場合、大企業ほど改定額および改定率が高くなる傾向が見られます。このことは、規模に応じた給与改定の重要性を示しています。

過去10年間のトレンドを分析した結果、賃金改定に際し重要視される要素として、依然として「企業の業績」が最も高い割合を占めていますが、その割合は徐々に減少しています。2013年には58.6%の企業がこの要素を重視していましたが、2023年には36.0%と大きく下がっています。代わりに「労働力の確保・定着」や「雇用の維持」が重要視されるようになり、各企業が社会全体の動向に対しても敏感になっていることが明らかです。

また、「世間相場」や「物価の動向」が重視される割合も増加しています。2022年から2023年のデータでは、「世間相場」は3.0%から6.7%へ、そして「物価の動向」は1.3%から7.9%へと跳ね上がっています。これらの要素が企業の報酬決定に大きな影響を及ぼしていることは明白です。

セレクションアンドバリエーション株式会社は、これらの調査結果を受けて、企業が報酬水準を決定する際に、社内の成長性だけでなく外部環境の変化にも注目する必要があると提言しています。自社の報酬水準を見直す際には、業界全体の動向や競合の状況を把握し、人件費を単なるコストではなく、価値ある投資と考えることが求められます。

さらに、同社は、企業の持続的成長を促進するためには、社内の報酬政策が企業の戦略と連動していることが重要であると考えています。具体的な対応方法については、自社の人事制度設計を通じて実現可能です。詳細については、公式ウェブサイトからも確認できます。

本調査レポートでは、賃金改定に関する詳細なデータがまとめられており、企業がどのように対応しているかを明らかにしています。賃金引上げに関心のある企業は必見の内容です。

会社紹介

セレクションアンドバリエーション株式会社は、組織・人事領域に特化したコンサルティングファームです。多様な業種や規模の企業に対して、戦略実現を支援し、人事政策の改革を行っています。過去の成功事例として、90年代に導入したジョブ型雇用制度が挙げられます。

企業と個人の成長を促進するため、特に重要なのは企業が常に変化する市場環境に適応することです。新たな働き方やライフスタイルの変化に伴うマネジメントの改革をサポートし、企業の持続的な成長へとつなげていくことが同社の目指すところです。