日ASEANサイバーセキュリティセンター新施設の開所で国際連携強化へ

日ASEANサイバーセキュリティ能力構築センター新施設開所

令和7年8月18日、タイ・バンコクで新たに開所する日ASEANサイバーセキュリティ能力構築センター（以下、AJCCBC）のセレモニーが行われます。このイベントには日本やASEAN諸国からの関係者が集まり、サイバーセキュリティ分野における国際共同の重要性を再確認する機会となります。

セレモニーの目的と背景

近年、サイバーセキュリティの脅威は国境を越えた問題として、国際社会全体で取り組むべき課題となっています。このため各国が協力してサイバーセキュリティ能力を高めることが重要です。日本政府は、この認識のもと、さまざまな国際貢献を実施してきました。特に、AJCCBCはASEAN諸国との協力体制を強固にし、地域のサイバーセキュリティ向上に寄与することを目指しています。

今回の新施設の開所に際し、参加国による連携が強化され、サイバー防衛の実践的な演習が提供される予定です。これにより、各国の人材育成や能力構築の支援が進むことでしょう。

AJCCBCの役割と新コンテンツ

AJCCBCは、開設からの数年間でさまざまなサイバーセキュリティ演習を実施してきました。特に【CYDER】（Cyber Defense Exercise with Recurrence）などの体験型演習は、多くの国からの参加者に好評を得ています。新施設の開所に合わせて、これまでの演習内容の見直しや新たなコンテンツの導入が行われます。特に、近年問題視されるランサムウェア攻撃を想定した演習は、最新の脅威対策を学ぶ良い機会を提供します。

セレモニーの開催概要

開所セレモニーは、下記の日時・場所で行われる予定です。

- 日時: 令和7年8月18日（月）
- 場所: The Government Complex Building C 8階（NCSA内）
- 出席者:

- 日本：総務省、JICA、NICT、在タイ日本国大使館、ASEAN日本政府代表部
- タイ：NCSA、他政府関係者
- ASEAN：ASEAN事務局、演習参加者等

式典では、開会挨拶や基調講演、記念撮影などが行われ、その後参加者は新しい演習コンテンツの視察を行う予定です。

今後の展望

今後も総務省はAJCCBCの活動に関与し、ASEAN地域でのサイバーセキュリティ能力の向上を図っていく方針です。国際社会全体の安全なサイバー空間の実現に向けて、積極的に貢献していくことが期待されます。サイバーセキュリティの強化は、もはや一国だけの問題ではなく、各国が連携して取り組むべき集団的努力が求められています。AJCCBCを通じて、より強靭なサイバーセキュリティ体制が築かれることを期待しています。