国府の浜の挑戦
2022-12-24 10:28:26
海洋プラスチックを地域通貨に変える新たな試み、国府の浜でのプロジェクト始動
海洋プラスチックを地域通貨にアップサイクルする取り組み
伊勢志摩の国府の浜で、地域経済を活性化しつつ海洋プラスチック問題に対処する新たなプロジェクトが進行中です。このプロジェクトは、CO Blue Center(コー ブルー センター)と株式会社REMAREが連携し、海洋プラスチックを地域通貨として活用することを目指しています。
背景と目的
CO Blue Centerは、環境、地域、技術の三つの循環を軸にソーシャルビジネスを展開することを目指しています。気候変動や海洋プラスチック問題に対応した持続可能な解決策を模索し、様々な事業やサービスを創出。自身の住む町をより良い場所にしていくための地道な取り組みをしています。
具体的には、海洋プラスチックを新たな資源として捉え、それを通じて地域の経済循環を促進し、さらには地域社会のつながりを深めることが目的です。この試みは、サーフィンが盛んな地域ならではの独自性を持っており、訪れるだけでなく、地域を活性化させる動きにつながっています。
海洋プラスチックが地域の資源に
実際このプロジェクトでは、地域の浜辺で拾った海洋プラスチックをアナログなコインとして受け取り、そのコインを使って地域内でのさまざまな取引に利用できる仕組みを設ける予定です。この地域通貨は、近所の人々との相互作用を強め、地域の絆を深める要素としても機能することを期待されています。
プロジェクトの起点となる国府の浜エリアには約1500人の住民がいるほか、毎年数万人のサーフィン愛好者が訪れます。これにより、海洋プラスチック問題に対する取り組みがより広がりを見せ、地域経済の活性化にもつながるというアイデアが具現化されているのです。
全世代が参加できる仕組み
プロジェクトの設計には、地域の高齢化に対応するための配慮もなされています。年齢やデジタルスキルに囚われず、誰でも簡単に参加できる仕組みが整えられています。具体的には、海洋プラスチックを拾うことで報酬を得るだけでなく、それを用いて地元の商店での買い物にも利用できる流れが作られます。こうした取り組みは、地域内の全ての人々、子供から高齢者まで、誰もが参加しやすい環境を目指しています。
未来への展望
このプロジェクトは、2023年5月から実用開始を予定しており、現在はコインの製造とデザイン決定、価値を定義するルール作りに取り組んでいます。今後、国府の浜周辺の事業者や店舗とも提携を進め、地域経済における「Re:COIN」の役割を確立していく見込みです。
地域住民の協力や参与が不可欠とされるこのプロジェクト。地域の海を清掃しつつ、その行動が地域の資源として認められる仕組みは、これからの地域経済の在り方を示す一例と言えます。伊勢志摩の国府の浜が、新たなモデルとして注目を浴びる日も近いことでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社ウェザイン
- 住所
- 三重県伊勢市神田久志本町1784-4
- 電話番号
-