物流問題解決へ
2023-10-03 10:00:03
持続可能な物流革命へ!「ぶかぶか梱包をやめようプロジェクト」始動
新プロジェクトの概要
近年、日本の物流業界は"2024年問題"という深刻な課題に直面しています。この問題は、トラックドライバーの労働時間の短縮などにより、物流や輸送の効率が低下してしまう懸念を抱えています。このような状況を改善するため、革新的な取り組みとして「ぶかぶか梱包をやめようプロジェクト」が始動しました。本プロジェクトでは、商品の梱包サイズを見直すことで、再配達を削減し、環境にも優しい輸送形態を目指しています。
2024年問題とトラック事業者の苦境
現在、日本の貨物輸送の約90%はトラックに依存しています。しかし、労働時間規制などが影響し、急速に運転手不足が進行しています。2024年には、輸送能力が14.2%も不足すると予測されており、さらにこのままでいけば2030年には34.1%の不足になる見込みです。
このような中、トラック事業者たちは「トラックと人員を確保するための対策」が急務です。しかし、ドライバーの給与が減少することで、業界からの離脱が相次いでおり、物流の効率が悪化しています。そこで、本プロジェクトでは、商品の梱包方法を見直し、いかに効率的に商品を運ぶかに焦点を当てていきます。
ぴったり梱包への転換
提案されている「ぴったり梱包」により、大きすぎる"ぶかぶか梱包"を見直すことが可能です。例えば、高さ100mmのダンボールを使用する代わりに、高さ20mmの荷物にすることで、2トントラックの積載量を約3倍に増やすことができます。また、郵便受けに入るサイズに収めれば、再配達の手間も省け、受取人の負担が軽減されます。2021年度には約11.8%の再配達が発生し、その数字は約6万人のドライバーに相当します。これは、非常に大きな効率の無駄です。
さらに、環境問題にも配慮が必要です。再配達につながるトラックからのCO2排出量は、年間で約25.4万トンという推計もあり、これを減少させるためにも、適切な梱包が求められます。
一般生活者への影響
一般生活者も、過剰な梱包によるコストや時間的拘束を感じており、調査によると、40%以上の人が"ぶかぶか梱包"を経験したと答えています。その結果、再配達が発生し、ストレスを感じている生活者が多数存在します。例えば、送料の差は最大で4倍にもなります。この差は、生活者にとって負担となり、適正な輸送コストを守る一因ともなっています。一般生活者にも「ぴったり梱包」を推進し、皆がストレスなくサービスを受けられるような環境を作っていくことが急務です。
プロジェクトの活動内容と賛同企業
「ぶかぶか梱包をやめようプロジェクト」では、主に以下のような活動を行います。
1. 物流課題の明確化と情報共有
2. EC事業者や流通業者への教育・啓発
3. ぴったり梱包に適した資材提供や梱包方法の提案
また、多数の企業がこの取り組みに賛同しており、商品の適正な梱包へ向けて共に取り組んでいます。賛同企業の中には、包装資材販売の株式会社カンペやロジスティクスを専門とする企業なども含まれています。
今後の展望
このプロジェクトの成功を実現することで、再配達の減少、ドライバーの労働環境の改善、さらには環境への配慮を同時に実現していきたいと考えています。いまこそ、包み方を再考し、物流の効率化を進めていく時期です。持続可能な物流を築くための第一歩を、共に踏み出しましょう。
会社情報
- 会社名
-
ロック株式会社
- 住所
- 大阪府八尾市北木の本3-7
- 電話番号
-
072-995-6901