がん教育新教材
2025-02-04 11:53:18

中学生向けがん教育教材『未完成マンガ』が公開!心を育む新しい試み

がん教育は、現代の中学校教育において重要な柱の一つです。特に、日本は成人のうち約2人に1人ががんに罹患するとされていることから、早期からの教育が求められています。そこで、日本がん・生殖医療学会は、利用しやすく、また多くの中学生にいる内容を提供するために、オリジナルの教育教材『未完成マンガ』を開発しました。

この教材は、ワールドキャンサーデーに合わせて2024年2月4日より公開され、中学校のがん教育の場で積極的に活用されることを目指しています。特に、がんに対する理解を深め、生徒が自ら考えることを促進することを目的としています。教材は、マンガという形式で制作されており、受け手に親しみやすく、心の中で抱える不安や希望を言語化するためのワークを提供します。具体的には、がん患者の立場になりきり、「かけられたい言葉」を考えるというアプローチが採用されています。

日本がん・生殖医療学会は、全国の中学校でのがん教育の実施に向けて、教材の重要性を感じています。過去のヒアリング結果では、専門知識を持たない教員が授業を担当することに対して不安を抱く声が多く挙がっていました。そこで、教材では「知識の習得」を越えることを目指し、生徒たちががんについて考え、自ら意見を持てるような重点を置いています。

「未完成マンガ」では、シチュエーションやストーリーの異なるシートを用意しており、生徒たちは自分に合った内容を選ぶことができます。この教材の魅力は、生徒が個々に考え、自分の言葉でキャラクターの心情を表現することにあります。つまり、がんの知識を得ることだけでなく、相手の気持ちを理解するための経験を通じて、思いやりを育む手助けをするのです。

実際に愛知県愛西市の立田中学校では、モデル授業が行われました。この授業では、生徒たちはがんの知識を学びつつ、自らががん患者になりきってセリフを書く体験をしました。その結果、生徒たちは、「がんにかかる人に声をかける方法を考えることができた」との声を多く聞きました。

この教材が全国で広がることで、多くの中高校生ががんについての理解を深め、心の準備を整える手助けとなることが期待されます。特に、生徒たちが家庭で保護者とこのテーマについて話し合う機会が生まれることは、社会全体のがんに対する理解に貢献するでしょう。

ワールドキャンサーデーは、がんに対する意識を高めるために設けられた記念日であり、国際的な取り組みが行われています。この日に合わせて公開された『未完成マンガ』も、その理念を体現しています。教育を通じてがんについての理解を深めること、そして、学生が将来がん患者やその家族と向き合う際に必要な心構えを持つことは、極めて重要です。今後もこのような取り組みが広がることで、がんへの理解が更に深まっていくことを願っています。


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一般社団法人 日本がん・生殖医療学会
住所
神奈川県横浜市緑区鴨居 6丁目19番20号
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