秘伝の技と伝統
2022-10-25 10:00:01
秩父織塾工房横山、伝統を守る老舗が埼玉知事賞を受賞!
秩父織塾工房横山は、1918年に創業された埼玉県秩父市の老舗です。日本の伝統的な織物技法を継承し、秩父銘仙や草木染などの製品を製作してきたこの工房は、最近開催された第69回秩父美術展において埼玉県知事賞を受賞しました。この受賞は、同社が培った技術や製品への情熱が評価された結果です。
秩父地域は、豊かな自然環境と伝統的な養蚕業に恵まれており、古くから絹織物の生産が行われてきました。「太織」という素材から、技術革新と共に「秩父銘仙」へと発展してきた歴史があります。このような変遷の中で、秩父銘仙は主に中流や庶民の着物として愛用され、特に明治中期から昭和初期にかけて多くの人々に親しまれました。しかし、現代においては着物から洋服への移行により、その生産は減少の一途を辿っていました。
それでも、秩父織塾工房横山は伝統を守るため、あえて昔ながらの製法に挑み続けています。工房では、秩父銘仙や藍染、草木染めなどを用いて、職人の手によって一つ一つ丁寧に製品を仕上げています。受賞に際して評価されたのは、質の高い素材、自由な技術表現、そしてその技術を駆使した美しい作品でした。特に、長い歴史の中で受け継がれてきた技術がもたらされる作品には、高い芸術性が備わっています。
横山大樹代表は、受賞に驚きつつも、この評価を受けたことで自らの技術への誇りと情熱が一層高まったと語ります。彼は、父から受け継いだ技術を真摯に学び続け、自身が培った経験を新しい製品へと生かしています。彼の手による作品は、2色の横糸を使用した独自の技法で作られ、光が差し込むと異なる色合いが現れる美しい布地に仕上げられています。
今後も同工房は「銘仙を日常に」というモットーを掲げ、歴史と文化を大切にした製品を広く展開していく予定です。幅広い世代の生活スタイルに寄り添い、伝統的な技術を新たな形で提供することが彼らの目指す方向性です。
また、秩父織塾工房横山は地域文化を継承するため、織りや染めの体験教室も定期的に開催しています。これにより、多くの人々が伝統的な技術に触れ、その魅力を体験することができる場を提供しています。
秩父織塾工房横山に興味がある方は、ぜひ公式サイトやSNSをチェックして、作品や活動を知ってみてください。これからも彼らの珠玉の作品に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
秩父織塾工房横山株式会社
- 住所
- 埼玉県秩父郡長瀞町矢那瀬1313‐1
- 電話番号
-
0494-66-0050