企業が挑む「行動が生まれる職場」の構築とは
介護と仕事の両立が求められる今日、リモートワークをはじめとした働き方の多様化が進んでいます。これに伴い、介護をしながら働く「ビジネスケアラー」の増加が社会問題となる中、大手企業24社が新たな支援活動をスタートしました。それが、「エクセレント・ケア・カンパニー・クラブ」(ECCクラブ)による第5期の実践活動です。
介護と仕事の両立支援の新たなフェーズ
2025年に施行される改正育児・介護休業法を受け、企業の支援施策はこれまでの制度整備から、より具体的な行動に結びつく施策に移行する時期に入っています。ECCクラブは、この変化に対し、企業内での実践に取り組むメンバーが集まり、知見を共有しながら活動を推進します。メンバーは昨期よりも増加し、今回の活動には24社から40名が集結しました。
進化する課題感:新たに求められる姿勢
4月に開催されたキックオフミーティングでは、過去5年間の活動を振り返りつつ、現状の社会の変容についても議論されました。以前は「介護離職防止」が主な目標でしたが、今は「介護を行いつつ、活き活きと働き続けられる環境を如何に構築するか」という前向きなアプローチが重要視されています。しかし、調査によると企業の現場では依然としていくつかの課題が存在していることが明らかになりました。
企業現場の声
1.
高い「自分事化」の壁
- 企業は情報提供を行っているものの、多くの社員が「自分には関係ない」と取り組みを軽視しているとの声が確認されました。実際に困難に直面してから行動するケースが多く、事前の準備が整っていない状況が続いています。
2.
周囲の理解と風土の課題
- 管理職を含む周囲のスタッフの理解が不足し、サポートを得るのが難しい環境が存在しています。「お互い様」の精神を醸成する文化がより重要になってきます。
行動を引き出す具体的な施策
ECCクラブでは、これらの課題を踏まえ、社員が具体的な行動を取れるように促す手法に焦点を当て、活動を進めていきます。有識者や専門家からの意見を取り入れながら、11月には「ECCカンファレンス」において成果を公表する予定です。このカンファレンスは、これまでの活動の集大成となるもので、参加企業がどのような知見を得たかを共有し合う場となります。
ECCクラブとは?
ECCクラブは、2022年に立ち上げられた、超高齢社会のさまざまな課題を解決することを目的とした業界横断型のコンソーシアムです。これまでに80社以上が参加しており、制度だけでなく、職場の環境を整えるための様々な取り組みを支援しています。参加企業の具体的な事例や取り組みを紹介し合うことで、他社も彼らの成果を取り入れるチャンスがあります。
まとめ
今後のECCクラブの活動には期待が寄せられます。介護と仕事の両立支援を実現するためには、企業全体が協力して取り組む必要があります。制度の整備に加えて、実際に行動を促す環境をどのように整えていくかが鍵を握っているのです。これからの企業の取り組みに注目が集まります。