マダガスカルの若者たちが新たな農業界へ
日本における農業の未来を担う新しい人材が、アフリカ・マダガスカルからやってきました。特定技能人材として来日した若者たちは、北海道を中心に農業分野でのキャリアをスタートしています。このプロジェクトは、独立行政法人国際協力機構(JICA)が主導し、株式会社NINAITEが参加しています。
マダガスカルとはどんな国か?
マダガスカルは、農業が主要な産業であり、国民の80%以上がこの業界で生計を立てています。その主食として位置づけられる米の栽培が盛んな国であり、労働人口の平均年齢が22.4歳と非常に若いです。にもかかわらず、国内の雇用の受け皿は十分ではなく、多くの若者が将来に不安を抱えています。
一方、日本は2040年を見据えたときに676万人の労働力不足を抱えると予測され、特に農業分野では人手が急務とされています。その中で、日本の農業の発展およびマダガスカルの若者たちに新たな機会を提供することを目的として、JICAはこのパイロット事業を開始したのです。
NINAITEの役割と挑戦
NINAITEは、特定技能の制度創設以降、農業や介護、外食業、製造業などさまざまな分野で人手不足を解消するための取り組みを行ってきました。この度のマダガスカルからの人材受け入れは、彼らにとっても新しい冒険であり、文化や言語の違いを超えて、農家と彼らがともに成長していける環境を整えることが求められています。
NINAITEは、850名以上の外国人人材を支援してきた実績があり、各地の日本語教育機関との連携や自社での日本語学校の運営を通して、入国する外国人たちが日本で順応できるよう努めています。
特に注目すべきは、NINAITEが開発した共生共創プラットフォーム「TSUNAGITE」です。このプラットフォームは、外国人雇用の実態に即した支援を行うことで、企業と外国人がより良い関係を築いていくためのものです。
未来への展望
特定技能2号への移行が進む中、NINAITEは地域との共創モデルの構築を目指しています。外国人が労働力としてだけではなく、一人の人間として地域に根ざすことが重要です。具体的には、地域社会との交流や定着支援に力を入れ、外国人にとっての新しい生活の場を提供していく方針です。
さらに、2025年には横浜で開催される『TICAD9』にて、NINAITEの取締役である宮城勇也が登壇します。これにより、日本とアフリカの未来についての考えやビジョンを発信する機会も得られます。
この新しい挑戦は、双方にとってプラスの効果をもたらすことでしょう。若者たちが日本でどのように成長し、農業に貢献していくのか、その動向に今後も期待が寄せられます。