京都産業大学の挑戦
京都産業大学の現代社会学部、鈴木康久ゼミの学生たちが、「鮎と人の暮らし」というテーマをもとに、新たな冊子を制作しました。この取り組みは、地域の水文化を受け継ぎながら、現代社会における自然と人間の関わりを深く理解し、その可視化を試みるものです。
ゼミの活動背景
鈴木ゼミでは「水がむすび、新たな価値を生み出す社会」をテーマに、学生たちが地域連携と環境学習に取り組んでいます。特に京都丹波地域は、その豊かな水資源と独自の文化を有しており、鮎は地域の象徴的な存在。ゼミ生たちは、この鮎を通じて地域の人々とその生活を記録し、編集することに挑戦しました。
冊子の内容
この冊子『今まで知らなかった京都丹波の鮎と暮らす』は、全12ページのフルカラーで、市民や観光客にとっても興味深い内容となっています。大学の4年次生で構成されたゼミ生9人が現地取材を重ね、料理旅館の若女将や料理人、専属釣り師、漁協の担い手など、鮎とともに生きる人々の物語を掘り起こしました。
彼らは鮎の放流や産卵床の構築、鳥害対策といった環境保護の努力から、鮎料理の技術や家族で楽しむ体験など、“鮎をめぐる文化の循環”を見事に可視化しています。鮎は単なる食材にとどまらず、地域の人々の生活に深く根ざした文化であることが、この冊子を通じて伝わってきます。
配布と今後の展開
この冊子は、2026年2月に開催される「フィッシングショーOSAKA2026」でも配布される予定です。また、南丹管内にある道の駅や、鮎に関わる店舗でも入手可能となります。さらに、京都府南丹広域振興局のウェブサイトでも公開され、広く一般に親しまれることを目指しています。
学生たちの思い
鈴木ゼミの学生たちは、このプロジェクトを通じて、地域資源を新たな視点で再発見し、他の世代にもその魅力を伝えていくことを目指しています。彼らは、SNSなどを利用して、鮎の魅力を積極的に発信し、地域との結びつきを創出しています。地域に根ざした学びを深め、環境意識の高い社会づくりに貢献することが、ゼミの最大の目的です。
この冊子は、単なる情報提供に留まらず、地域社会と学生が手を取り合い、鮎という存在を通じて新たな文化を作り出すための一歩となる予感がします。地域の人々の知恵や技術を受け継ぎながら、未来へとつながるこのプロジェクトは、次世代の若者たちにとっても、大きな意味を持つことでしょう。