SCSK、SDVerseに参入しモビリティ市場の拡大を目指す

SCSK、SDVerseへの参入を発表

SCSK株式会社は、自動車業界向けのソフトウェア特化型B2BマーケットプレイスSDVerseに参入し、同社のモビリティ製品およびサービスの販路拡大を図ることを発表しました。この取り組みは、日々進化する自動車業界において、特にEV（電気自動車）や自動運転技術が重要視される中、より効率的なマッチングと情報提供を実現するものです。

背景

近年、自動車業界は急速な技術革新に直面しています。特にSoftware Defined Vehicle（SDV）やSoftware Defined Mobility（SDM）といった概念により、ソフトウェアが車両の機能を制御する役割を担うようになりました。これに伴い、車両開発の複雑さは増し、数億行にも及ぶコードが必要とされるようになっています。このような環境では、専門的な知識と迅速な情報交換が求められます。

そこで、SCSKはSDVerseを介して、専門的なニーズを持った企業に対し、自社製品・サービスの認知度向上と新たな事業機会の創出を目指します。特に自動車メーカーや部品サプライヤーにとって、最適な技術やパートナーを見つけるプロセスは非常に重要です。

SDVerseの特徴

SDVerseは、アメリカのゼネラルモーターズ、カナダのMAGNA、インドのWiproなどが参加する、自動車業界初のソフトウェア専用B2Bマーケットプレイスです。これにより、企業はオンラインストア形式でソフトウェアやサービスを公開し、評価、売買の交渉を行うことができます。迅速な調達を可能にし、業界内でのコラボレーションを促進することで、モビリティ開発のイノベーションを加速させることを目的としています。

SCSKの取り組み

SCSK株式会社は1980年代からモビリティ分野における豊富な技術力と実績を受けて、AUTOSARに基づく車載OSを始め、さまざまなソフトウェア基盤「QINeSブランド」を展開しています。自動運転技術の開発支援や各種車両制御システムの開発も手掛け、高い評価を得ています。

SDVerseへの参入により、これまでにない大きなグローバルマーケットでSCSKのモビリティ関連製品・サービスが展開されることになります。これにより、国内外のモビリティ関連企業とのマッチング機会が飛躍的に広がり、さらなる事業成長が期待されます。