アイネットサポートのBPOビジネスとGenesys Cloudの導入
2024年8月13日、アイネットサポート株式会社は、ジェネシスクラウドサービス株式会社の提供するGenesys Cloudを導入し、コンタクトセンターの基盤をオンプレミスからクラウド環境へ移行した。この移行により、同社は業務プロセスの効率化と運用の柔軟性を大幅に向上させることができた。
アイネットサポートは2006年に設立され、現在はSCSKサービスウェアグループの一員として、民間企業や行政を対象に多様なサービスを提供している。これまで同社は、東京や大阪を含む複数の拠点で異なるシステムを使用していたため、案件連携や設定変更に多くの時間を要していた。しかし、最近の市場の変化に対応するため、さらに包括的な提案が求められる状況になった。
システムの最適化
そのため、アイネットサポートはDXを実現するために、クラウドベースのシステムへの移行を検討し始めた。Genesys Cloudは、内製化や障害時の対応、バージョンアップのサポートなどの条件を満たすソリューションとして選定された。この選定プロセスを経て同社は、迅速な新業務の立ち上げや業務拠点の選択肢が増えるなど、運用の大幅な改善が実現した。
業務が開始されてからは、以前は2週間かかっていた新規業務の立ち上げ作業が、1週間以内に完了することが可能となった。また、必要に応じて電話回線の数を自在に調整できるため、顧客のニーズに応じたサポートを柔軟に実施できるようになった。
DX推進と従業員の向上
アイネットサポートは、AIの活用やノンボイス領域への展開、システム統合の強化を見据えて、DX推進に邁進中である。特に、Genesys Cloudの導入によって、同社の従業員エクスペリエンス(EX)を高めることにも注力している。Genesys Cloudの機能により、従業員が快適に業務に取り組める環境を提供することを目指している。
同社の代表取締役社長、秋山敦司氏は、「これまでは特定の顧客に特化したサービスが中心だったが、民間企業向けのサービスを拡充し、安心と満足を提供するためにGenesys Cloudを選定した」とコメントしている。また、ジェネシスの日本法人代表、ポール・伊藤・リッチー氏も「Genesys Cloudによりアイネットサポートのビジネスは柔軟性とアジリティが向上し、顧客体験が改善されると信じている」と述べている。
まとめ
このように、アイネットサポートのGenesys Cloud導入は、同社のBPOビジネスにおける機能変革を実現し、今後の成長に向けた重要な一歩となった。クラウド移行による業務の効率化、柔軟性向上、従業員体験の向上は、同社が顧客に高品質なサービスを提供する上で不可欠な要素となる。今後もさらに進化を続けるアイネットサポートから目が離せない。