出社と共食が従業員エンゲージメントを高める理由とは？

最近、株式会社くるめしが実施した「出社と社内コミュニケーションに関するアンケート」の結果が注目を集めています。この調査は、週5回以上出社する社員を対象に、共食の機会がエンゲージメントに与える影響を分析したものです。

出社の実態

アンケートによると、現在の出社スタイルは、半数以上が週5回のフル出社と回答しており、その傾向は特に中小企業に顕著です。一方で理想的な就業スタイルとしては、週3〜4日のハイブリッド勤務という意見が多く見られました。出社そのものはコミュニケーションの促進につながるとの利点はあるものの、通勤のストレスや満員電車は多くの人にとってデメリットとされています。

実際に、16.6%の人が出社回数を理由に転職を考えたことがあると回答し、特にフルリモート勤務の社員にとって「週5日出社」は受け入れがたい現実となっているのです。

共食の意義

ランチに関するデータも非常に興味深いものでした。調査の結果、65%以上の人がランチは一人で過ごしているという一方で、80%近くが同僚と食事を共にする機会があると回答しています。この時、特に歓迎会や送別会といったイベントが多く、社内の連帯感を高める要素となっています。

興味深いことに、同僚とランチを共にする機会が多いほど、今後もその会社で働きたいと考えている割合が高いという結果が出ました。具体的には、同僚と一緒にランチを過ごすことが多い人のうち、95.3%が「働きたい」と回答したのに対し、一人で過ごすことが多い人の同意割合は88.7%でした。

スタートアップと企業の課題

スタートアップ企業におけるエンゲージメントは、中小企業や大企業に比べて10%以上低いことが明らかになりましたが、共食の機会がある人のエンゲージメントは87.1%に上昇するという事実もあります。これは、共食の文化がスタートアップにおけるコミュニケーションや連帯感を高めている証拠と言えるでしょう。

結論と今後の展望

今回の調査結果は、企業が出社と柔軟な働き方のハイブリッドモデルを取り入れる重要性を示唆しています。出社のメリットを最大限に活用しつつ、共食の機会を意識的に設けることで、従業員のエンゲージメントや定着率を向上させることが期待されます。

食事は単なる栄養補給ではなく、コミュニケーションの機会を提供し、組織の一体感を育む貴重な手段です。今後、企業は社員同士の信頼関係を深めるために、積極的に共食の機会を提供していく必要があるでしょう。これからも、くるめしは食を通じて企業の組織力強化を支援していきます。