愛知県は、「新モビリティサービス推進事業」として、東三河地域を対象にした新たなモビリティサービス「いこまい」の実証実験を、2024年10月15日から2025年1月31日まで実施します。このプロジェクトは、名古屋鉄道が構築したマイクロMaaSアプリ「CentX」を基に展開され、各種移動手段を統合して利用者に提供される画期的なサービスです。
「いこまい」とは、東三河の方言で「行こう」という意味を持ち、地域住民や観光客がスムーズに移動できるようサポートすることを目指しています。そのシンボルマークには明るい黄色が採用され、愛知県の「ほの国」の穂をイメージしています。
このサービスの対象地域は豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市、設楽町、東栄町及び豊根村と広がっており、地域の観光や生活情報を提供することが期待されています。実証実験は約4か月間にわたって行われ、地域内の交通を便利にするさまざまな機能が備わっています。
具体的なサービス内容としては、まずルート検索機能が充実しています。徒歩、鉄道、バス、タクシー、シェアサイクルなど、複数の移動手段を組み合わせたルートを提案し、効率的に目的地へ到達できるよう支援します。さらに、一部のサービスでは、検索画面から直接予約や決済が可能です。
次に、デジタルチケットの販売が行われます。これまで紙媒体での取引が主流でしたが、「いこまい」の導入により、豊川市の1日フリー乗車券や新城市内で利用できるデジタルチケットが新たに登場します。このように便利なデジタルチケットを通じて、地域の移動が一層スムーズになるでしょう。
また、地域の情報も充実しており、観光スポットや地元のイベント情報がアプリを通じて容易に確認できるよう工夫されています。これにより、地域活性化にも寄与することを目指しています。
愛知県は、地域の移動手段を確保し、高齢者や観光客のニーズに応える形で生活交通の充実を図ろうとしています。特に高齢者の移動を考慮した新しいモビリティサービスの普及は、今後さらに重要なテーマとなるでしょう。
実証実験や具体的なサービスの詳細については、名古屋鉄道が公式に提供しているWeb版アプリ「CentX」にアクセスすることで確認でき、アプリのダウンロードが不要であるため、手軽に利用を始められます。URLは https://maas.meitetsu.co.jp/ikomai/ です。地域住民や観光客にとって、利便性の高い移動手段が整うことで、地域のさらなる発展が期待されます。