dSPACE Japanとプログレス・テクノロジーズ、自動車開発の効率化を促進する「xILSソリューション」のパートナーシップ開始
自動車業界は、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング&サービス、電動化)やSDV(ソフトウェアデファインドビークル)といった技術革新によって大きく変化しています。それに伴い、自動車の電子制御領域が拡大し、ソフトウェア開発規模も急速に増加しています。この状況下、実装されたソフトウェアの妥当性検証にかかる時間が増大し、多くの自動車メーカーや部品サプライヤはソフトウェア検証の効率化に頭を悩ませています。
一方で、開発現場では、高度化・複雑化する要求に対応するために、開発計画の度重なる変更や納期遅延に追われています。検証の効率化に不可欠なxILS(インザループシミュレーション)の活用範囲が限定的であるため、パフォーマンスが最大化されておらず、理想とする効率的な開発が実現できていないという課題も浮き彫りになっています。
こうした課題を解決するため、dSPACE Japan株式会社とプログレス・テクノロジーズ株式会社は、「xILSソリューションのフル活用を促進するプロセスインテグレーションパートナー」を開始しました。このパートナーシップを通じて、dSPACEのxILSソリューションとプログレス・テクノロジーズの各サービスを組み合わせることで、自動車開発における様々な課題に対し、妥当性検証の効率化や工数削減などのサポートを提供します。
パートナーシップの背景と概要
SDV開発の進展に伴い、xILSも高度化・複雑化し、現場での活用が容易ではなくなっています。効率的なSDV開発を推進するためには、モデルベース、ソフトウェア、ハードウェアの開発経験と専門知識を持つエンジニアと共に、xILSを最大限に活用する開発体制を整えることが不可欠です。
プログレス・テクノロジーズは、2005年の創業以来、大手メーカーの研究・設計開発向けに、コンサルティングからソリューション、設計開発の実務支援までワンストップで提供できる強みを持ち、これまで様々な設計開発現場でdSPACE製品をベースとしたxILSの活用を推進してきました。
今回のパートナーシップでは、プログレス・テクノロジーズは、dSPACEから提供される教育コンテンツとサポートを受け、xILSソリューションの提供からコンサルティング、SDVの効率的な開発推進、さらにはxILSの定着までを一貫して支援していきます。
dSPACE Japan株式会社について
dSPACEは、コネクテッドカー、自動運転車両、電気自動車の開発に必要なシミュレーションおよび妥当性確認ソリューションを提供する国際的な企業です。自動車メーカーやサプライヤのお客様は、dSPACEのエンドトゥエンドのソリューションを利用し、実車での試験前にソフトウェアやハードウェアの各種コンポーネントをテストしています。
dSPACEは、自動車産業だけでなく、航空宇宙、産業オートメーションなど、様々な分野で開発パートナーとして選ばれ、その知識と経験は多くの現場で活かされています。dSPACEの製品ポートフォリオは、シミュレーションや妥当性確認向けのエンドトゥエンドのソリューションからエンジニアリング、コンサルティングサービス、トレーニングやサポートまで幅広くカバーしています。
プログレス・テクノロジーズ株式会社について
プログレス・テクノロジーズは、日本唯一のエンジニアリングプロフェッショナルファームです。創業以来、大手メーカーの設計開発とプロセス改革を支援してきた実績により、プロセスコンサルティング、デジタルソリューション導入およびシステム開発・運用定着、設計開発プロジェクト実行支援までのサービスをワンストップで提供しています。また、次世代モノづくり、最先端デジタル技術(デジタルツイン、MBSE/RFLP等)の研究開発や実運用の検証にも取り組んでいます。
このパートナーシップにより、dSPACEとプログレス・テクノロジーズは、自動車開発の効率化を促進し、業界全体のイノベーションに貢献していくことを目指しています。