視覚障碍者支援の挑戦
2019-12-02 12:54:22

視覚障碍者支援の新たな試み:多言語対応QRコード商品パッケージの開発

視覚障碍者支援のための新たな取り組み


視覚障碍を持つ人々が世界に約2億9千万人いるという統計があります。この中で、点字を読める人は1割程度といわれ、視覚障碍者にとって情報取得は大きな課題となっています。特に、印刷物からの情報入手が難しい現実がありますが、そこで今注目を集めているのが、QRコードを利用した多言語情報提供の仕組みです。

パラリンピックに向けての構想


日本がホストした2020年のパラリンピックでは、多くの視覚障碍者が参加しますが、情報伝達には各国の言語対応が求められます。視覚障碍者の情報取得手段を確保するために、QRコードを活用した仕組みが開発されました。これにより、視覚障碍者は自分のスマートフォンを使って必要な情報に簡単にアクセスできるようになります。

QRコードの利用方法


現在、全世界で普及しているスマートフォンには音声読み上げ機能が搭載されています。これにより、視覚障碍者でもQRコードを読み取って、ブラウザで必要な情報を音声化することが可能です。例えば、iPhoneの「VoiceOver」やAndroidの「TalkBack」などがあり、これらの機能を利用することで視覚障碍者が容易に情報を得ることができるのです。

QRコードは様々なアプリに組み込まれていて、撮影して情報を取得するのも容易です。さらに、QRコードの周辺に触覚的な工夫が施されており、全盲のユーザーでもQRコードの存在を認識することができます。

商品パッケージのユニバーサル化


視覚障碍者支援団体からの相談により、QRコードを商品パッケージに利用することが進められました。この仕組みでは、QRコードに情報が数カ国語で音声提供されます。つまり、QRコードをスキャンすると、自国の言語で原材料やアレルゲン情報が音声化され、消費者は容易に理解できるというわけです。

特に、QRコードの周囲に触覚目印をつけることで、視覚に障害のある方々でも簡単にQRコードを探し出せるようになります。これが実証されたのは、全国で行った実証試験の成果です。

今後の展望と課題


この取り組みは、日常の消費行動を支えるための重要な一歩です。各業界が協力し合い、さらなる改善を目指す姿勢が求められています。また、視覚障碍者自身が新技術に対応するための教育や支援も重要です。

企業や団体が連携して、情報提供のユニバーサル化を進める中、QRコードを使用した商品パッケージづくりが広まりつつあります。この取り組みを通じて、視覚障碍者がより自立した生活を送るための情報取得が可能になることが期待されます。

QRコードの利用は、今後の社会において障碍者に限らず、すべての人に便利な手段となるでしょう。この改善によって、多様な背景を持つ人々が等しく情報を得ることができる社会を築く一助となることが望まれます。

会社情報

会社名
エクスポート・ジャパン株式会社
住所
大阪市中央区南船場3丁目7番27号NLC心斎橋7F
電話番号
06-6210-2722

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