新しい時代の物流を切り開く「HaiPick Climb」の登場

2025年9月10日から12日まで東京ビッグサイトで開催された国際物流総合展で、HAI ROBOTICSが新製品「HaiPick Climb」を初めて公開しました。この展示会は、最新の物流技術を求める多くの人々が集まり、3日間で5万人を超える来場者で賑わいました。今回は、HAI ROBOTICSが誇る新しいケースハンドリングロボットシステム、HaiPick Climbの魅力とその特徴についてご紹介します。

HaiPick Climbとは？

HaiPick Climb（HPC）は、同社の「HaiClimber」と、ラック、コンテナ、ワークステーション、さらにはHaiQ倉庫管理プラットフォームで構成されています。既に中国の有名スポーツウェアブランド「ANTA」の倉庫に導入されており、靴やアパレル、小売業やEC業界で高く評価されています。ANTAの倉庫では、125台のHaiClimberと30台のオン・ロボット・ピッキングワークステーションが稼働しており、12万個の保管ロケーションを効率的に管理しています。このシステムは、空間利用率が99％、出庫効率は最大2400箱/時間という高い性能を誇ります。

その実績からも、HaiPick ClimbはANTAのサプライチェーンのデジタル化を推進する重要な要素として位置づけられています。

圧倒的な効率化と簡易導入

HaiPick Climbの最大の特徴は、圧倒的な効率化を実現する点です。昇降アームを使用してラックのガイドレールに接続し、ピッキング作業を自動化します。これにより、従来のシステムに比べて、ラックとの接点を50％削減することができ、結果として機器のメンテナンス負担も軽減されます。

また、ラックの設置精度や床の要求が軽減されるので、導入が簡素化され、迅速な稼働が可能になります。HaiClimberは幅0.9メートルの狭いラック間通路やラックの下部も移動でき、縦方向の昇降速度は1m/秒、走行速度は最大4m/秒、保管高さも最大12mを可能にします。この設計により、倉庫の運用がスムーズになり、オーダーを最短2分で処理することができます。

柔軟な対応力

さらに、HaiPick Climbは最大3000台のロボットによる同時協働運転が可能で、大規模な運用にも対応しています。柔軟な設計により倉庫環境に合わせた拡張も容易で、ユーザーの多様なニーズに対応できるソリューションを提供します。

HaiQ倉庫管理プラットフォームの導入

新製品「HaiPick Climb」に伴って、HAI ROBOTICSはHaiQ倉庫管理プラットフォームも強化しています。このプラットフォームでは、ESS設備管理システムを用いてロボット、ワークステーション、コンベアなどの設備資源を効率的に管理し、自律的な作業を実現します。これにより、倉庫の回転率を向上させ、現場のニーズに応じた柔軟な配置変更が可能です。

未来の物流を見据えて

国際物流展2025では、HaiPick Climbのほかにもオン・ロボット・ピッキングワークステーションやバッファーラックワークステーションも展示され、多くの関心が寄せられました。HAI ROBOTICSは、今回の展示を通じて新たな取引先を獲得し、業界のリーダーとしての地位をより確固たるものにすることでしょう。これらの革新的なテクノロジーは、今後の物流業界に大きな影響を与えると期待されています。