フィリピンの全寮制商船大学であるMOL Magsaysay Maritime Academy Inc.(略称MMMA)は、9月28日に行われた「Ten Outstanding Maritime Students of the Philippines」(TOMSP)で、邦船社として初めて、同校の学生2名が名誉ある「最も優れた海事学生10名」に選出されました。
表彰を受けたのは、航海科の3年生、プリンセス・ダイアン・マレイB・デイビッドさんと機関科の3年生、カート・ネオ・G・ディゾンさんの2名です。彼らは、フィリピン海事産業局の支援を受けたこの表彰プログラムの厳しい選考を経て、受賞の栄誉を手にしました。
TOMSPはフィリピン全土のおよそ80校の海事大学が対象となる非常に権威あるプログラムです。初めて参加したMMMAからは、2名の学生が立候補し、リーダーシップキャンプ、試験、面接を経て選ばれました。特に彼らは、今後の海事業界での女性リーダーシップや様々な困難に負けないレジリエンス、優れたコミュニケーション能力が評価され、表彰に繋がったとされています。
MMMAは、学生一人一人に対してコーチングを行い、学業や将来に向けたポテンシャルを引き出す取り組みを行っています。過去には、フィリピン海事教育機関向けの全国共通テストであるMSAPで全国2位を達成するなど、優れた実績を残しています。
この受賞は、当社である株式会社商船三井が掲げる「人の活躍と地域社会の発展」というサステナビリティの課題にも深く関連しています。今後も船員の育成や雇用創出に尽力し、社会インフラ事業の一翼を担うことを目指しています。MMMAの存在は、安全なオペレーションを通じて人々の日常生活を支えるために重要です。
MMMAは2018年8月に設立された4年制商船大学で、フィリピンのCavite州Dasmariñas市に位置しています。大学の学生数は、航海科と機関科それぞれ最大150名、合計で年間最大300名を受け入れています。学長は博士号を持つマイケル・C・モラレス氏が務めており、フィリピン国内での教育に大きく貢献しています。
このたびの受賞を機に、MMMAにおける教育がさらなる注目を集めると期待されます。企業と教育機関の連携を通じて、今後の海事業界を支える人材育成が進むことでしょう。日本の boats industryにおいても、彼らの活動から学ぶことは多いはずです。