石破総理がビエンチャン・タイムズに寄稿しASEANとの連携を強化
石破総理がビエンチャン・タイムズに寄稿
2023年10月10日、石破総理はラオスのビエンチャン・タイムズ紙に寄稿し、日本とASEANの連携を強化する考えを示しました。今回の寄稿では、特にラオスで開催されたASEAN関連首脳会議への祝意とともに、日本がASEANにおいて信頼のパートナーであることを強調しています。
石破総理は、自身の初の外国訪問がラオスであることに対し、非常に感激していると述べています。日本とラオスを含むASEAN国々は、長年にわたる協力を通じて築かれた「信頼のパートナー」としての関係を大切にしており、この会議を通じてその関係を一層深めていくことを目指しています。
日本は、昨年のASEAN友好協力50周年の際に実施された特別首脳会議を踏まえ、幅広い分野での協力の進展を示す機会でもあるとしています。特に、ラオスが掲げる「連結性と強靭性の強化」にも取り組む意向を持っています。
さらに、石破総理は、グリーン・トランスフォーメーションやデジタル・トランスフォーメーションといった新たな課題に対する地域協力の重要性も強調しています。ASEAN首脳会議に合わせて、エネルギー問題の解決策としてアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の首脳会合が開催されることについても触れています。
具体的には、AI人材の育成など、デジタル分野での協力に関するロードマップの策定が進められる予定です。石破総理は、日本が「インド太平洋に関するASEANアウトルック」を支持し、海洋安保や経済安保、サイバーセキュリティといった分野での協力を深化させていく意向を示しました。
日本とラオスの関係も進展しています。1965年に日本が初めて青年海外協力隊を派遣した国として、ラオスとの絆が長年にわたり続いています。来年は、両国の外交関係樹立70周年という重要な節目を迎え、ラオスの持続可能な発展に向けて日本が全力で支援することを改めて表明しています。
また、メコン地域で発生した台風「ヤギ」による甚大な災害についても言及し、防災の重要性を再確認する契機としています。石破総理は、日本の過去の災害から得た教訓を生かし、ラオスの社会経済の強靱性向上に協力していく考えを述べています。また、来年開催される大阪・関西万博にラオスが参加することを歓迎し、ビジネス関係者の連携を期待しています。
このような流れの中で、日ラオス外交関係を「戦略的パートナーシップ」からさらなる高みへと発展させ、相互理解と尊重に基づく友好関係の深化を目指す意向を述べました。最後に、ラオス国民のさらなる繁栄を願う言葉で締めくくりました。