医療現場のVR教材
2025-11-21 14:09:03

東京工科大とスプライングローバルが共同開発したVR教材で医療界のサイバーセキュリティ意識を向上

医療機関の未来を変えるVR教材の登場



最近、医療現場におけるサイバーセキュリティの重要性が増しています。日本の東京工科大学とスプライングローバル株式会社が共同開発した新しいVR教材は、そのニーズに応える形で提供されることになりました。今回、発表された「ランサムウェアの脅威」をテーマにしたこの教材は、360°VR技術を活用し、医療従事者がランサムウェアの攻撃を疑似体験することで、より効果的なセキュリティ対策を考える手助けとなることを期待しています。

VRによる臨場感のある学習



本教材は、2025年10月に開催される「メディカルジャパン2025」で初めて披露されました。医療従事者は、このVR体験を通して「被害者の視点」から攻撃の状況を直感的に理解できるようになります。医療現場では、院内の受付や診察室を再現した仮想空間の中で、システムが徐々に侵害される様子を目撃することができます。

来場者はVRゴーグルを通じて、不正に印刷されるプリント結果やランサムウェアからの脅迫文といった、クリニックが直面しうる攻撃の瞬間をリアルに体験します。さらに、各シーンでは注意すべきポイントや対策についてのクイズが出題され、単に視覚的に観察するのではなく、理解を深める教育手法が取り入れられています。

幅広いプラットフォームでの活用



この教材は、VRゴーグル以外にもPCのブラウザからも360°コンテンツとして視聴できるため、ユーザーは多様な環境で学習することが可能です。展示ブースでは「あたかも目の前で本当の出来事が起きているかのように感じた」との感想が多く寄せられました。また、医療関係者のみならず、ITやセキュリティの専門家からも関心を集め、出展を通じて多くの問い合わせがあったとのことです。

学びを深める講演も実施



10月2日には、東京工科大学の田仲浩平教授が「医療者DXの最前線:XR・AI融合が拓く効率と安全性の両立」のテーマで講演を行いました。講演では、医療機関がどのようにサイバー攻撃のターゲットになりうるか、被害の具体例やその対策、さらにはVRを教育に活用する意義について詳しく解説されました。このように、展示と講演が連動することにより、知識と実体験が結びつき、医療現場の意識向上が促進される結果となりました。

今後の展望



今回の展示を通じて、医療×VR×セキュリティという新しい組み合わせへの期待が高まり、導入や運用に際しての課題も浮き彫りになりました。今後は、医療機関や医療機器メーカーと共同研究を進めるとともに、全国の医療従事者向けの研修コンテンツとしての展開も計画されています。今後は、クリニックの規模に合わせた軽量版の開発や、実際の業務フローに沿ったカスタマイズも含め、現場のニーズに応じたソリューションを強化していく方針です。

このように、医療業界におけるVR教材の導入が進むことで、サイバーセキュリティの危機に対する意識が向上し、医療現場の安全性を確保するための一助となることが期待されます。


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会社情報

会社名
スプライングローバル株式会社
住所
東京都千代田区神田淡路町1-2-1武蔵野ビル2階
電話番号
03-6277-1954

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