岡山大学が初のDXビジョン形成ワークショップを開催
2025年2月3日、岡山大学は「DXSUNクエスト」という名称のワークショップを岡山SaaS/DXセンターで実施しました。本イベントは、産学官金連携のDX支援コミュニティ「DXサンライズおかやま(DXSUN)」と岡山大学が共同で進める活動の一環。参加者は企業関係者や学生の合計16名で、地域のデジタルトランスフォーメーション(DX)とグリーントランスフォーメーション(GX)の促進を目指しました。
ワークショップでは、岡山県和気町に位置する岡山技研工業株式会社を取り上げ、「CO2排出量可視化チャレンジ」というテーマで課題の抽出、整理を行い、同社の未来視野を考察しました。具体的には、どのようなITツールの導入が効果的かを議論し、将来への大まかなプランをまとめることを目指しました。
岡山技研工業の営業課長である岡村浩太郎氏は、「今回のワークショップで自社の今後の優先課題を明確にすることができた。学生たちの知識を活かして業務を効率化しながら、同時にCO2排出量を抑え、新たな価値を創出する取り組みにチャレンジしていきたい」と意気込みを語りました。
このワークショップは、環境省が推進する「地域ぐるみでの脱炭素経営支援体制構築モデル事業」の一環として実施され、地域全体での脱炭素経営の重要性を再認識する機会となりました。中小企業による温室効果ガス排出量は日本全体のおよそ20%にあたるため、脱炭素経営の推進は2050年にカーボンニュートラルを実現するために不可欠です。環境省は、中小企業の支援を地域金融機関や経済団体との連携により進める方針を発表しています。
今後、DXSUNやOI-Startは岡山県内の企業と連携し、新たな価値創造によるビジョン形成を進めていく予定です。地域に根ざした特色ある研究やイノベーションを推進する岡山大学の今後の取り組みに期待が寄せられます。
実際のワークショップの模様も公開されており、参加者たちは自らのアイデアを持ち寄り、活発な議論を展開していました。環境に優しい持続可能な社会を目指して、デジタル技術の活用と脱炭素活動がどのように密接に結びつくかが、今後の重要な焦点となるでしょう。
最後に、岡山大学は地域中核の研究大学として、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた活動にも力を入れています。今回のようなワークショップを通じて、地域社会の未来を考え、共同で取り組んでいく姿勢は、今後ますます重要になってくると考えられます。岡山大学としても、目指す未来に向けてこの活動を続けていくことが重要です。