取手市役所でAI音声認識のカスハラ対策運用が始動

取手市役所、AI音声認識を用いたカスハラ対策の試験運用を開始



最近、社会問題として深刻化しているカスタマーハラスメント(カスハラ)。それに対抗するため、茨城県取手市ではAI音声認識技術を活用した窓口対応向けソリューションのテスト運用が2025年11月18日から開始されました。この取り組みは、自治体において初めての試みです。

テスト運用の背景


カスハラが増加する中、企業や自治体は従業員の安全と安心を確保するための対策が急務とされています。東京都は2025年に施行予定のカスハラ防止条例を策定し、総務省も地方公共団体に向けたガイドラインを推進中です。このような背景の中で、取手市ではデジタル技術を活用し、市民とのコミュニケーションを円滑に進めるための取り組みが行われています。

取手市の課題とその解決策


市民協働課は、多くの相談を受ける重要な部署ですが、閉鎖的な環境での一対多の対応が多いゆえに、相談員は精神的なプレッシャーを感じやすい状況にあります。これを解消するため、取手市はAI技術を用いて対応内容を可視化し、職員の心理的安全性を高める方法を導入することにしました。これにより、職員が安心して市民の相談に応じる環境を整えています。

ソリューションの概要とその効果


この新しいソリューションでは、AI音声認識の「AmiVoice」を使用して、相談者とのやり取りが自動で文字起こしされ、記録として残ります。これにより、カスハラが発生した場合でも、客観的なデータを基に適切な対応が可能となります。さらに、記録情報は安全に管理され、外部に漏れる心配が少なく、業務の品質向上にも寄与します。

また、対応履歴は日時やキーワードで検索でき、集積したデータは証拠としても活用可能です。AIによる会話分析を通じてカスハラを引き起こす要素を可視化し、教育やマニュアルの改善を実現することも期待されています。これにより、職員のストレスを軽減し、より良いサービスを提供する環境が整うのです。

アドバンスト・メディアとの協定


アドバンスト・メディアと取手市は2021年に「音声テック関連技術連携協定」を締結しました。そして2024年には協定内容を見直し、再締結しています。この官民連携により、行政事務のICT化や技術開発を進め、業務の効率アップと住民サービスの向上を共同で目指しています。

結論


今後もアドバンスト・メディアは、AI音声認識技術を多くの自治体や企業に広め、誰もが安心してコミュニケーションを楽しめる社会の実現を目指すとしています。取手市でのテスト運用が成功裏に終了することを願っています。

会社情報

会社名
株式会社アドバンスト・メディア
住所
東京都豊島区東池袋3-1-1サンシャイン60 42階
電話番号
03-5958-1031

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