夜間中学の新たな挑戦
2025-07-08 11:35:23

夜間中学に新たな風、ICT教材「すらら にほんご」が日本語学習を支援

静岡県での夜間中学における新しい挑戦



静岡県磐田市にある静岡県立ふじのくに中学校磐田本校は、2025年4月から、AIを活用した日本語学習ICT教材「すらら にほんご」の導入を開始しました。この導入は、全国の夜間中学校では初の試みであり、外国にルーツを持つ生徒約20名が実際にこの教材で日本語を学ぶことになりました。導入から間もなく、学習成果が見え始めている状況です。

夜間中学校の日本語教育の現状



文部科学省の調査によると、全国の夜間中学校に通う生徒数は過去5年で大きく増加し、2022年の調査では1,969人に達し、そのうち約64%が外国籍生徒です。日本語の習得を目指す彼らの中には、日本語がほとんど話せない状態で入学する生徒も多く、教員の日本語指導のスキル不足も相まって、大きな教育課題となっています。こうした背景から、文部科学省は2025年度の日本語指導の方針作りに乗り出す意向を示しています。

「すらら にほんご」の特長と効果



「すらら にほんご」は、個々の生徒の理解度に合わせて出題されるアダプティブな教材で、音声読み上げや視覚的なナビゲーションを用いて、学習者が一人で学び進めることを可能としています。日本語の専門教員がいない環境においても、生徒が自立して学ぶことができる点が特に重視され、導入が決定されました。

実践の取り組みと成果



夜間中学での「すらら にほんご」の授業では、青木教諭が中心となって日本語教育に取り組んでおり、彼は多様な日本語能力を持つ生徒たちに対して個々に適応した指導を心がけています。現在、多くの生徒が、「すらら にほんご」の使用により、授業が楽しいと感じ、日本語学習への意欲も向上していると報告されています。実際、導入から2か月で約88%の生徒が日本語学習を楽しんでいると答えています。他にも約90%の生徒が授業内容の理解度向上を実感し、94%が「すらら にほんご」が日本語学習の支援になっていると述べています。

青木教諭は、「生徒の学習行動に変化が見受けられ、自宅で自習する生徒も増えています。夜間中学の特性を生かした新しい学びとして、モデルを確立していきたい」と意気込みを語ります。

未来への展望



「すららネット」は、今後も夜間中学校での活用拡大を進めると共に、他の教科への接続を視野に入れた学習実践モデルの開発を目指しています。静岡県立ふじのくに中学校の取り組みは、国の方針に沿った先進的な試みであり、今後の日本語教育の新しいスタンダードを創り出すことが期待されます。

夜間中学校は、さまざまな事情で学校教育の機会を逃した人々に再び学ぶ機会を提供しており、教育を通じた社会的な包摂が重要とされています。その中で「すらら にほんご」のようなICT教材の活用は、今後の教育業界において重要な役割を果たすことになるでしょう。これからも「すららネット」の取り組みから目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社 すららネット
住所
東京都千代田区内神田1丁目14-10PMO内神田7階
電話番号
03-5283-5158

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