TBCの働き方改革
2019-03-06 17:55:16

エステ業界のリーダーTBCが挑む、働き方改革の成功事例とその影響

TBCが推進する「働き方改革」



2023年4月から施行される「働き方改革」関連法に先駆け、エステティック業界最大手のTBCがいち早く取組を開始しました。この背景には、勤怠管理システム『ちゃっかり勤太くん』の導入が存在します。従業員2,200名、約200店舗を展開するTBCにおいて、労務管理は非常に複雑ですが、彼らはいかにして改革を推進してきたのでしょうか。

労働環境改善の発端



TBCでは2015年の年末から、全国の主要サロンでサロン環境に関するヒアリングを実施しました。その結果、旧来の手書き出勤簿とタイムカードによる管理が業務上の負担や残業申告のしにくさを引き起こしていることが分かりました。これに対し、人事総務の長南さんは「手書きと手計算による事務作業の負担が大きかった」と振り返ります。具体的には、従業員が自分で出勤簿に記入するため、残業時間の正確な把握が難しく、店舗ごとにルールが異なることで不透明感が増していたのです。

この状況を改善するため、TBCはICカードによる出退勤管理システムの導入を決意し、AIS社に声をかけました。複数の会社に相談した結果、忙しい準備期間でも2カ月で対応可能としたAIS社からの提案が受け入れられました。このスピード感が、TBCの改革を後押ししました。

効率的な導入プロセス



勤怠管理システム『勤太くん』の導入は、まず本社の従業員から開始し、その後段階的に進められました。東村営業担当が「段階的に導入したため、大きな問題はなかった」と語る通り、TBCはスタッフへの教育を重視しており、操作マニュアルの作成や共同の意見交換を行いました。このような準備があったからこそ、5カ月で全店舗への導入に成功したのです。

また、勤務間インターバル制度の導入とともに、AIS社は『勤太くん』に新しい機能を組み込みました。この制度は、勤務と勤務の間に一定以上の休息時間を義務づけ、労働環境をさらに改善するものです。欧州連合では一般的でもありますが、日本ではまだ珍しいアプローチで、特にエステ業界ではTBCが先駆けとなりました。

導入の成果



『勤太くん』の効果は、スタッフの勤務状況をリアルタイムで把握できることにあります。これによって、店長は当日の欠員状況を素早く把握でき、スムーズに対応することが可能になしました。スタッフ自身にとっても、残業代の計算が簡単になり、計算ミスもなくなりました。広報室の名越さんは「業務終わりの『お疲れさまでした!』の声が癒しになっている」と語り、仕事への意識の変化も感じ取れます。

長南さんは『勤太くん』がスタッフの労働意識を変えるツールになったと話します。以前は労働時間を給料と結びつけて考える傾向が強かったのに対し、今では自分の働き方を見直すきっかけを提供してくれる存在になったそうです。

これからの期待



現代社会では少子化が進む中、求人争いが激化しています。長南さんは「職場環境の透明性が、求人の確保に役立つ」と語り、来期の求人計画も充実していると報告しています。これもまた、TBCの働き方改革の成果です。

始まりから約1年半の時を経て、TBCの『勤太くん』はしっかりと労働環境を改善し、今後も進化を続けていくことでしょう。彼らの取り組みは、エステ業界のイメージ改善にもつながっていくことが期待されています。さらに、女性が多くを占める職場環境において、ライフステージに応じた働き方の重要性が増す中、長南さんは「全社員の終身雇用」を掲げています。

TBCの「働き方改革」は、一過性のものではなく、今なお進行形であるといえるでしょう。今後も多くの企業がTBCのように労働環境の見直しと改善に努めていくことが期待されます。

会社情報

会社名
株式会社エイ・アイ・エス
住所
東京都千代田区神田須田町1-3-9PMO神田万世橋9F
電話番号
03-6260-8858

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